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◇エンカウントin東堂尽八 ページ40

『(誰のだろう.....?)』



転がって来たってことはこの大会の参加選手のだよね?
近くにいるんなら、多分取りに来る。



「すまない、それは俺のだ!」



当然、その考えは当たる。後ろから声をかけられ振り返るとそこにはロードを片手にこちらに向かってくるカチューシャをした少年だった。



『!』



まだ、あどけなさが残る顔立ちの美形。
前世でみたことのある人にそっくりだ。



『はい。これですよね?』

「ああ、ありがとう」

『いえいえ、大丈夫ですよ』



「はい」と目の前の少年にボトルを手渡す。手渡すさいになんとなく少年の顔をじっとみてしまった。



「どうしたのだ?はっ!まさか、俺に惚れてしまったか?それかファンの子.....!」

『フリフリフリ)違います(即答)』



首を横にすぐに振って否定する。目の前の少年が的外れなことばかり言う。こいつはあれか、ナルシストか。始めて見たよ。



「そ、そうか....」

『(あ.....)』



やべっ、テンション下げちゃったよ。
思ったりよりも、私の全力否定がヒットしてしまったようだ。ごめんなさい。



『あ、えーファンじゃないけど君の登りは見るよ。って言っても名前知らないけど....(バッチリ知ってるけど)』

「し、知らない!?」

『知らない知らない、一ミリも』

「一ミリも!?」

『一ミリも』



私が名前を知らないことに更にショックを受けた様子の彼。
だって、初対面だし、知ってるのは前世でだからね。こっちの世界だと自転車よりもバレーの方を見てるし.....。

君ってこの頃から知名度高かったっけ?
私が君の事を知っているとどうして思ったんだ?
もしかして、自転車競技界隈だと結構知名度あるのか?



「なら、自己紹介をせんとな!登れる上にトークもキレる!更にこの美形!天は俺に三物を与えた!!東堂尽八とは俺のことだ!!」

『あ、うん、そうなんだ。私は美園湖羽、よろしくー』



古風な話し方で未来の箱学エースクライマーは、中学ぐらいからすでにナルシストかつポジティブだったのかと目の前の少年を見ながらそう思った。それにこの頃からカチューシャは彼のチャームポイントなんだね。あと、台詞も。



『(まさか.....、こんなところでエンカウントするとは.....)』



予想外だよ。
真波以来会った事なかったし......。



 

◇ああ、惚れてしまったんだって→←◇大切なのは報・連・相!!



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夏菜沙(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます!直させていただきました。 (2022年4月12日 10時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - フォーカーフェイス…ポーカーフェイス?? (2022年3月21日 12時) (レス) @page15 id: cfde1fd93c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年8月25日 19時

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