◇推しと出会った ページ20
再び春が訪れる。冬休みが終わればあっという間の三ヶ月。三年生である先輩達も高校へと進学、中学を卒業した。私達は一学年上へ上がり、二年生になり、千歳とは同じクラスになった。去年は別のクラスだったので嬉しい。
そして、ある日。
「あ、あのっ!!俺にレシーブを教えてくださいっっ!!!」
『え?』
今日も部活だー!と思い歩いていると後ろから声をかけられた。何事だと思い振り返ると推しがいた。
もう一度言おう。
推しがいた。
.....いたのだ。
『......(!!?)』
部活のやりすぎかな?
一瞬そう思ったが、違うらしく次は幻覚が見えたと思ったがどうやら違うらしい。........推し、もとい西谷夕(中学一年生)が本当にいたのだ。話してて、動いてて当たり前なんただけど.....、でも超感動する。
声は大きく、この頃から元気だったのかと脳内で考える。
そして、背が低い。可愛い.....。ハッ!!いけないいけない!!反応しないと!
『えーと、レシーブを教えるの?私が?』
「はい!去年の全国大会で先輩のプレイ観ました!!レシーブスッゲェ上手くて!!!俺、あんな風にボールをとりたいと思いましたっ!!!」
すぐにいつも通りの表情が崩れそうなのでポーカーフェイスを頑張ったんだけど......。なんだろう、こう推しに褒められると私のポーカーフェイスが破られそうになる。てか、速攻で破られた。推し用のためにポーカーフェイスを覚えたのにこれじゃあ、何のために覚えたんだ、私....。ただ一つ、押しにはポーカーフェイスは通じないと学んだ。千歳にも教えておこう。夜久と会った時、「ポーカーフェイスは通じない、覚悟せよ」と。
「だからっ!!俺にレシーブを教えてください!!コートで戦える方法....、リベロに大切なレシーブを教えてください!!」
まっすぐな目をしている彼の言葉に、ちょっとした脳内旅行をしていた私の意識が戻ってきた。千歳に後で「憧れてた西谷夕サンはマジでやべぇ」と言っておかないと。
『.........わかった。いいよ!でも、私も教えるほど上手くないと思うよ』
本気で彼は強くなりたいから私に頼んでいる。
教えてって言うなら、教えるけど、私は人に教えるほど上手くないと思う。お祖父ちゃんにはまだまだと言われるもの。
◇ポーカーフェイスは通じない→←◇青葉城西のセッターとエース
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夏菜沙(プロフ) - 教えてくださりありがとうございます!直させていただきました。 (2022年4月12日 10時) (レス) id: 6b5f9c4200 (このIDを非表示/違反報告)
綴(プロフ) - フォーカーフェイス…ポーカーフェイス?? (2022年3月21日 12時) (レス) @page15 id: cfde1fd93c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2021年8月25日 19時