排球部エースは転生少女

◇推しは合言葉 ページ8

『ハンカチ、ティッシュ.....筆箱....。よし、全部ある』



千鳥山中学校に見事合格した私。
今日から中学生になる私は、荷物の確認をして、部屋にある鏡に写る制服姿の自身を見た。

身だしなみ、よし！前髪よし！

制服は男女共にブレザー。アニメでノアッさんが中学がブレザーだったから学ランである烏野に通うことにしたと言っていた。


確かに、ノアッさんには学ランが似合う....！！
いや、ブレザーでもあのカッコ良さは留まる事を知らなそうだが......！！

クッソ〜！！カッコいい！！
どっちもカッコ良すぎｯｯ！！惚れる！！



『(あれ？？既に惚れているのでは.....？？)』



思考がどこかに行く寸前で、下からお母さんに呼ばれた。

ユニフォーム姿のノヤッさんも学ラン姿の彼もかっこいいけど、ブレザー姿のノヤッさんもカッコいいｯｯ！！見たことないけど、それが来年観られたら、絶対にカチンッと固まる気がするよ(フラグ)。






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小学校の時よりも長い道のりで、その途中には桃色の桜が花弁を散らす。梅の木を見つけ、濃い桃色が同じように風により散る。



『(四月.....早いなぁ)』



桜舞い散る日。
私は運命の出会いをした。



『よし！今日から中学生っ！』



校門前で気合いを入れて一歩前に踏み出す。これからの学校生活(人生二回目の中学校生活)に心を踊らせ、周りの景色を見る。ふと視界に入った同じ制服をきた女子生徒。ミルキーブロンドの美少女に何かを感じ、なんとなく見ているとパチッと目があってしまった。慌てて逸らそうとしたが、何故か逸らせなくて.....、ものの数秒目を合わせ続けた。



「『ﾊｯ!)！！』」



......察した。

スタスタスタと歩いて近付いて、人一人分距離を開けて、女の子の顔を見た。ゆっくりと口を開いて、数回で聞きたい言葉を発した彼女。



「.....推しは....？」

『西谷夕.....そっちは....』

「夜久衛輔.....」




ガシッ！



『君っ！！』

「貴女っ！！」

「『同郷！！だよね(でしょ)！？』」



絶対に知らないであろう言葉。
ハイキューキャラ(推し)で反応した言葉。

中学入学と共に友達できた春の日。その彼女は私と同じだった。桜の花弁がヒラヒラと舞う中、女子生徒二人が手を取り合って嬉しそうにしていた。



　

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