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◇温かい飲み物でも ページ46

練習試合が終わってから片付け、少しの自主練習を終えて帰る準備を終えた私は真波が待っててくれている校門前に急いで走って行った。やっぱり、私の方が遅かったかぁと思い謝れば「大丈夫ですよ?」と返された。できるやつだな、真波。駅までで言いと言うのに最近真波は家までおくってくれる。



『君も帰る時間あるのに駅まででいいんだよ?』

「心配なので送って行きますよ〜」



君と付き合う前は一人で帰ってた事なんてたくさんあるんだけどなぁと思いつつ、好きな人と帰るのは嬉しいのでこうやって帰るのは楽しいもの。

電車に乗って、家の駅につけば辺りは暗くなっている。
十二月だし、太陽が沈むのが早い。



『(夕飯何にしようかなぁ.....)』



赤信号で止まって青になるまで待つ。
ふと練習試合中にはスッポリ忘れていた事を思い出して、隣の少年に聞くことにした。



『ねぇ、真波』

「何ですか?」

『最近、朝早いけど何かあった?』

「え」



ここ最近思っていた事を聞いてみることにした。尽八達にも相談?と言うか話していたけど、直接本人に聞いてみるというのも一つの手である。私の言葉に驚いたような表情をしてから、誤魔化すように「何でもないですよ〜」と言う真波に何かあるなと確信する。なんだか今日は冴えてるな。練習試合したからか?いつもなら首を傾げて、そっか.....と終わりそうだが、何とな〜く最近の真波の雰囲気がね尽八達と同じなのが気になるのだ。その場に止まって、じっと真波の顔を見た。普通にイケメンでカッケェェと思う。



『ホントに?』

「ホントですよ?」

『...........ムリしてない?』

「してませんよ!俺が先輩といたくてしてるんですから!」



その言葉は嬉しいが、気になるものは気になるし心配もする。無理してないというがそれで誤魔化せるような奴ではないのだ、私は。人生二回目中なんだぞ、私は!どうやって聞き出そうかと思いながら、コンビニに寄ってココアでも日頃の御礼に奢ろうと歩き出す。「寄り道してもいいー?」「はい、どこに行くんですか?」「コンビニ」と言えば頷いてくれた。



「何買うんですか?」

『温かい飲み物が飲みたいなって』



いつも家まで送ってくれる真波に御礼として渡そうと思うとは買うまで言わないけど。言う前だと断られそ。


 

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作者名:夏菜沙 | 作成日時:2022年12月25日 19時

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