排球部エースは転生少女《６》 (ページ17)

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◇夏の舞台ページ17

蒸し暑い夏の一日。

バレーをするために、試合をするために、勝ちに来るために私達は全国の舞台、インターハイへとやってきた。

「ヘイヘイヘーイ！数日ぶりだなあ！」

「合宿ぶりですね、湖羽さん、千歳さん」

「そうだね！久しぶり、木兎君、赤葦君」

『木兎、赤葦、おはよう....！』

時刻は朝。開会式に出るためにロビーに待機中。こういうのは春高でもお馴染み。でも、ここにいる何チームかは春高には来ない。逆に春高では、新しいチームが来るのでワクワクさがある。烏野とか音駒とかね？

木兎達と話して、別れた後にはあの二人に会った。

「湖羽さんっ！ちわッス！」

『星海！久しぶりだねえ』

「はいっ、春高以来ッス！」

『またって言ったからね』

私を見かけた星海がこちらに向かって歩いてきた。
後ろには昼神幸郎。

「こんにちは、美園さん、榊さん」

『こんにちは、昼神....！相変わらず、身長高いねー』

「湖羽と比べると兄と妹....」

『いや、私の方が年上だからね！？』

「去年よりも伸びてるのはわかりますよ」

『あ、ほんと？それは良かった.....』

昼神の言葉に若干ホッとした。鴎台は、伊達工業のスーパーMAX鉄壁+スーパーエース(星海)がいるチーム。見る度にあのブロックは嫌だなと思うと同時に破りたいと思う。スパイカーの嵯峨だ！.....と思う(湖羽だけかも)。

『あ、桐生』

「！美園と榊か」

「桐生君、去年ぶりだね」

『.....なんか、さっきから身長高い奴に会うんだけど私....』

「美園はこんなかやと身長が低いからな」

猪坂の桐生八。中学の全国大会で会った同い年のスパイカー。全国五本の指で、三本の指にはいるスパイカーだ。アニメではちょこっとしか出ていない。

ちょこっと話して、別れ自分のチームの元へ。
歩く中、

『.....凄いオーラを放つ、佐久早がすみにいる』

「本当だ。開会式前には小森君が迎えに行くでしょ」

『そうだね。おはよー、佐久早....』

「聞こえないでしょ」

『言うことに意味があると思う』

春高で見たなと思いながら、歩いていると向こうも私達に気づいた。控えめに手を振ると軽く会釈をされた。

「(意外と佐久早君って、湖羽には丸いよね～)」

放送と緊張感。
その二つが一気に私をインハイの空気を思い起こさせた。

　