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貴「んっ…」
貴「かむっ、いッ」
"なにを言っているの"
"バカじゃないの?"
沢山の否定的な言葉が頭に浮かんだ。
だけど、どれ一つ声に出せなかったのは、この時を待っていたかの様な激しいキスがAを襲ったから。
貴「やだッ…!!!」
嫌がる声は、聞こえていない。
抵抗する力も叶わなくて、無様な涙が止らない。
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貴「んんっ」
貴「…し、んっ」
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貴「しんっ。晋くん…!!!」
混乱する頭の中。
気がつけば必死に、声にならない声で呼んでいた。
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貴「ッ晋君…!!!」
願い。
助けを求め。
縋っていた。
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貴「はぁ…っ、はぁっ…」
そしてその願いが通じたのか、はたまた彼にはAの声が聞こえたのか、Aの体と視界は一瞬で自由になり、酸素を求めるように肩で息をする。
一方でそうさせた現況の神威はベットから一番遠く離れた壁の下で横たわっていた。
高「調子に乗り過ぎたなァ。馬鹿兎」
胸倉を掴んで無理矢理立たせる。
床が神威の血で染まる。
神「今のは利いたよ。晋助」
高「言っただろ」
高「殺される覚悟しとけてよォ」
高「まァ、―――−−
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「 死ん終わると思うなよ 」
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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時