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15*(時すでに遅し) ページ42

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猩「やってくれたなァ」



貴「…別に本当のことじゃん」






お世辞にも無事に終わったとは言えない初会議。
Aの部屋に前に着くなり、今まで喋らなかった猩覚が言った。


だが当のAはウンザリしており部屋に戻りたそう。
流石にそんなAに今何かを行った所で無駄だろうと気が付いた猩覚は、雑にAの頭を撫でて自室に帰っていった。









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*









貴「・・・なんでコイツが慕われるのかァ」

貴「私には皆目分からんねェ」






猩覚の説教から逃れたAだったが、部屋に入ると益々機嫌が悪くなった。
それは、悠長にAのベットで眠る神威が原因であった。

なんだったら、今日喧嘩を売られた理由だって神威。
思い返しただけで舌打ちが出て、Aは音が鳴るぐらいに叩いてみる。

だが、反応は無い。
沸々と怒りは増すばかりだ。






貴「起きろバ神威」

貴「起きて」


貴「おい。起きろよ」

貴「起きないと、・・・殺すよ」






器用に刀で布団を剥がして眠り続ける神威に跨る。
神威の喉仏には禍々しく刀をつけつけた。






貴「5秒数えて起きなかったら殺す」

貴「 ―――−− 5 」






面倒くさそうに、だが確実に小さくなる数字。






貴「…2、…1」






「0」。と最後の数字を言い掛けた時、Aは違和感に気が付いてカウントを止め、刀を下ろした。

神威の上から退くと、違和感は青い瞳で確信に変る。






神「…いいの?」

神「殺せるチャンスだったのに」



貴「やっぱり狸寝入りだったか」



神「寝てたのは本当だよ?」

神「でも起きたらAに襲われそうで」

神「いい気分になっちゃった」






そんな調子で言う神威だったが、任務帰りなのだろう。
血こそ付いてないが鉄の匂いが微かにしている。

そしてそれを隠そうとしているのか何だかギコチナク見える神威に、Aは不振を覚えた。






神「今日の殺った奴等」

神「雑魚中の雑魚だったよ」


神「あァでも、ご飯は美味しかったなァ」

神「なんだっけ。地球の赤い木の実に似てた」






それでも、他愛もない話を始めた神威は変わらず笑っているので、深く追求しようとは思わなかった。








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作者名:み子 | 作成日時:2016年7月26日 20時

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