57p.違うんだ ページ14
帰宅後、勉強やら何やらと普段通り過ごしながら時間になるまで暇を潰す
そろそろ時間になるという所でそういえば犬神か虫歯伯爵に今日の事を話とかないといけないなと、ふと思った。
報告・連絡・相談つまり報連相は大事であるが今呼び出して大丈夫だろうか？
妖怪ウォッチで呼び出したら強制的にコッチに連れて来られるよな？多分……
でも事情を話しとかないともしもの時に困惑してしまうかもしれないし…と身支度をしながら考えていると自身の携帯電話に着信が入る。夜野くんからだ
夜野『おっ、出たな。お前ん家まで来たけど大丈夫か？外に出れっか？』
僕はそろりと音を立てずに部屋を出て親が眠っている寝室に行って、寝ている事を確認し「なんとか」と電話越しの夜野くんに言葉を返すと彼は『おっけ、待ってるわ』と言って電話を切った
さて、身支度も出来てるし外に出るかとその場から離れようとすると、いきなり腕を掴まれ驚いた僕は「ｳﾞｧッ！！！？」と変な悲鳴を出す。
母さん「……お母さん、気付かないと思った？」
あ、いや、その、えと…と何かしら言おうと言葉が漏れる僕に母さんは溜め息をつくと「確かにね」と何処か少し呆れたような表情で口を開いた
母さん「お母さんも貴方と同じ年齢の時ぐらいに親には内緒で夜中に出歩きたい時があったわ。こう……盗んだバイクで走り出したいともね」
A「は、はぁ……？」
何で盗んだバイク？とも思ったが母さん世代にしかわからないネタか何かなのだろうか
母さんは話を続ける
母さん「あと、一昨日の夜中も出歩いてたでしょう？はっきり言うけどお母さんは心配なの。いくら貴方が男だからってまだ未成年の子供なのよ？夜中に一人でフラフラと出歩くのを心配しない親はいないわ」
A「"心配"…？よく言うよ」
悪態をつくように呟いて鼻先でふんと笑った後、不意に出た言葉に僕はハッとし自分の口をつむぐ
違う。今のは違う。そうじゃないんだと頭の中で弁明の言葉を探す
……今、母さんの顔が見れない。
傷つけてしまったかも知れない不安と焦りと後悔が僕の体中をめぐり段々と重くなる
僕は顔を下に俯き「一人じゃないし、友達と一緒だし」と呟くように言うと母さんは「そう」とだけ言葉を返した。
A「外で友達が待ってるので」
そう言って僕はその場から逃げる様に玄関の方へ向かう
ごめん母さん。本当は違うんだ。あの時、あんな風な言い方をしたかったわけじゃないんだ
本当に違うんだよ。
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ソルべ(プロフ) - あめらぴさん» 評価やコメントなど誠にありがとうございます。好きと言われて嬉しい限りです！執筆の励みとなり、次をなるべく早く上げれるように頑張りますね。 (2022年7月29日 2時) (
レス) id: c758b8aa54 (このIDを非表示/違反報告)
あめらぴ(プロフ) - 夜遅くに突然すみません。好きです。物語の展開から主人公の心情、恐怖の感覚や焦燥が本当にお上手に書かれていて一気読みしてしまいました…キャラの口調も性格を理解した上でのもうに見えて、もうなんか凄く好きです……… (2022年7月28日 2時) (レス) @page6 id: 0688156f54 (このIDを非表示/違反報告)
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