【試し書き】短編集？

氷竜王 （ネタ帳2） ページ12

(冒頭)

私の領域に1人の赤ん坊が置き去りにされたのを見つけた

普段の私なら下僕…もとい眷属に人里に届けさせるのだが、ふと興味を持った

この吹雪く山から少しばかり離れた場所で戦争をしているのは友人である賢竜から聞いていた

それと、戦争している国の女王が付加術で竜と対抗する魔法を見つけた事も

この『私』が人の子を育てたらどう育つのか、どう『私』に影響を齎すのか…

「せいぜい『私』を楽しませてくれ、人の子よ」



それから数年、人の子に魔法や常識について教えていたらとある黒い青年が現れた

その青年の計画を聞き、私は仕方無く賛成する事となった

イグニール達も賛成するのだから滅多な事にならないだろう

実行日、何も知らず寝ている人の子に少し罪悪感が芽生えた気がしたが気にせず魔法をかけた

まぁ『私』は人の子の中にいるんだし、イグニール達の子もいる、なんとかなるだろう




それから十数年、人の子の成長を中で見ていた

呆れもしたが中々有意義だった…気がする

フェイスを破壊する為に人の子の中から出てくると、人の子は泣いていた

イグニールの最期を見届け、私もそろそろ逝こうとすると私の名が聞こえ、人の子を見下ろした

「興味本位でお前を育てたが中々有意義だった」

「私なりにお前を愛してたよ。我が娘」

最期に愛娘に頰を擦り寄せ、今までの私なりの感謝と愛おしさを込めて土産を遺すことにした

これからの戦争に役立つだろう土産(魔力)を




これで私の意識が途切れた……はずだった

気付けば何故か赤ん坊になっていた

あれ？




終われ

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