女優であるシゲの妹がアイドルに恋をした【Y.T】2

Chapter【52】 ページ17

「はあ、疲れた…」









私は家に帰り、ぼふっとベッドにダイブする。









私は、祐也と別れて3年。









無事大学を卒業して23歳となった今、女優としても活躍できるようになってきてモデルの仕事や歌の仕事も貰えている。









祐也に、成長した私を見てもらいたい。









そしてもう一度、振り向いてもらうんだ。









だから自分で苦手な化粧だって頑張って覚えたし、









服だってまっすーに選んだりしてもらって祐也の好きな可愛い服だって買ったりした。









下手な歌だって、祐也に聴いてほしくてボイストレーナーさんをつけてもらって一生懸命練習した。









何回も、何回も。









その甲斐あってか、今度NEWSも出演する音楽番組に出させて貰えることに。









シングルや、アルバムだって出せるくらいになった。









だから、もう一度祐也に振り向いてほしい。









「だけど…また新しい人とのスキャンダル取られてたなあ…」









祐也の女遊びの激しさは、前よりも酷くなっていて週に見かける女の人はいつも違う人だって噂。









だけど、ここで諦めたら自分がやってきたことは全部水の泡。









自分のためだ。









私は、祐也が好きだから。









だから、祐也にもう一度見てもらうの。









もう一度、









「Aっ」









あの優しい声で、名前を呼んでほしいから。

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