【高尾和成】君の仰せのままに−執事シリーズ−

執事【8】 ページ9

高「はいはい、図書委員くーん?









ここは、本を読むところっしょ?こんなことしてていいのかなー」









あ「和…」









いきなり、図書室の窓が開いてそこから入ってくる和。









武「お前、なんでそっから…そっち、ベランダだろ」









高「そんなん、外にいたからここから来たに決まってるじゃん。









窓からお前の姿見えなくなったから、怪しいと思って来てみれば……やっぱりな」









「よっ」と言って、和は窓から図書室の中へ入る。









高「じゃあさ、君、武田くん…だっけ?








早くお嬢様離してよ」









武「ちっ、仕方ねえな」








そう言って、あっさり私を離してくれる武田くん。









そして図書室から出ていってしまった。









高「Aちゃん、大丈夫だった?」









あ「遅い」









高「ちょ、無茶言うね〜俺これでも急いできたのよ?









てか、学校で一緒にいなくて良いって言ったのAちゃんよ?」









あ「………和なんかいなくても、一人でなんとかできた」









高「なに言ってんのさ、手まで縛られて服こんな乱されててさ。









おまけに涙目になってんのにさ」









あ「っ…うるさい」









和には、泣きそうなことがバレていたのか私の頭をよしよしと撫でる。









あ「子供扱いしないで」









高「はいはい、こんな時くらい素直になってよ?









怖かったよね、よく頑張ったね」









和は私を優しく抱きしめる。









あ「……和のくせに、ムカつく」









高「えー。ったく、素直じゃないなー」

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