ただ、愛がほしいだけ【マサイ】 (ページ22)

今日:3 hit、昨日:2 hit、合計:32,823 hit

22 ページ22

.

マサイさんとお付き合いすることになった日の夜

私は一人、スマホと向き合っていた

さよなら、私の過去

関係を持った男性の連絡先は全て消去

残ったのは数人の親しいとは言えない程の友人と

マサイさんだけになった

.

マ「おはよ、昨日はよく寝れた？」

「うん、ありがとう」

次の日もまたマサイさんが家に来てくれた

今までとなんら変わりない会話だけど

なんだか恥ずかしくなってきた

マ「どした、照れてる？」

「…なんか、恥ずかしい」

マ「なにそれ可愛いw」

マサイさんってこんなにかっこよかったっけ…？

いや、かっこよかったんだけど、

なんだこりゃ…

「…すき、です」

マ「…あ～なんでそんなに可愛いの」

片手で口元を隠すマサイさん

私も思わず顔をそむけた

マ「…A」

「えっ、わっ！」

気付けばマサイさんの顔が目の前にあって

背中に腕がまわる

心音が伝わってしまいそうなくらい…

マ「俺が幸せにするし、大切にするし、愛する」

愛ってこんなにあったかくて、幸せなものなんだ

「私からも愛、あげるね」

なんて思えたのは初めてだった

.

.

マ「A、ちょっと来て」

「どしたの？」

マ「ここ座って」

なんだろ、何かあったのかな？

疑問に思いながらもソファーに座る

マ「目瞑って？」

目を瞑ると首元にヒヤッとする感覚

…これって

マ「開けていいよ」

「…これ」

マ「魔除け？みたいなw」

「なにそれw 私、誕生日でもないよ？」

マ「…A、俺、絶対Aのこと離さない」

「うん」

マ「だから、その約束」

「…嬉しい」

マ「俺も同じネックレス付けてっからさ」

「…ありがとう」

マ「おい、泣くなよw」

こんなに幸せなことがあってもいいものか

今までの出来事が消え去っていくかのように

幸せが溢れていく

愛以上の幸せをありがとう

ただ、愛がほしかっただけなのに

fin.