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「そういえば、ずっと聞きたかったんですけど」
「？」
「コートを着た私ってそんなに初代に似ているんでしょうか？」
「ん、まぁ似てんじゃねーの？俺も初代を見たことがあるわけじゃねーけど」
「そうですよね、見たことある人が生きているわけではないのに、どうしてそんなに似ているといわれるんでしょうね」
首をかしげながらAはキッチンへ戻ると、２つのカップにコーヒーを注いだ
‟どうぞ”と差し出されたカップを受け取るとAはゆっくりとソファへ腰かけた
「父の噂がたつかとは考えてましたけど、まさかキャバッローネの初代の噂がたつとは思いもしませんでした」
「ん、俺もそうなるとは思ってなかった」
実際ディーノさえ目にしたことはないのだ
キャバッローネの初代の姿を
しかし、噂はいつまでも引き継がれる
実際ディーノだって、初代によく似ているといわれ育ってきた
Aも初代に間違えられるほど似ているということはすなわち、
「でもまぁいんじゃね」
「…どういうことですか？」
「おかげで仕事がしやすいだろ」
代々受け継がれてきた血が、
「…まぁ、そうですね」
Aにも通っている可能性があるということ
「それ以上に越したことはねーだろ」
「ベルさんの言う通りです」
初代の栄光が消えずにこの地に受け継がれているように、
また、その初代の血は絶えずこの地に受け継がれてきたのだ
人の器を伝い、時を超え、今もこの地に、
一度この地を離れた身も、まるで呪いのように、
この地へ帰って来た
宿命とでもいうかのように、
その血を宿した命はこの地へ戻り、そしてこの地を守っていた
たとえその身が病に伏したとしても、
孤独にさらされても、
血は巡り、時は繰り返す
決められた運命に翻弄される姿を見て、誰かが笑うだろうか
それでも抗い生きようとする姿を見て、神は罪だというだろうか
「私でなくてもよかったということですね」
時にあまりに残酷な答えを用意しといて、
救いの手すら、伸べようとしない
「くそくらえ、ですね」
それすらも笑い飛ばそうとする彼女に誰も罪など言い渡せないはずなのに
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あいちか(プロフ) - 玲雪さん» はじめまして、いつもこの作品を読んでいただいてるということでありがとうございます、玲雪さんのようなコメントを頂けることはとても励みになりますので、これからもよろしくお願いします。 (2016年10月30日 10時) (
レス) id: 4b1aefde64 (このIDを非表示/違反報告)
あいちか(プロフ) - アキラさん» いつもコメントありがとうございます、やはり定職についてからの定期的な更新は難しくなっていますがやめる気は到底ないのでこれからもよろしくお願いします。 (2016年10月30日 10時) (レス) id: 4b1aefde64 (このIDを非表示/違反報告)
玲雪(プロフ) - はじめまして！いつも読ませていただいてます！この作品大好きです！更新頑張って下さい！！ (2016年10月18日 19時) (レス) id: 898d277df4 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - もうどんどん話が更新されて続きの話が気になってワクワクしてます！！これからも更新頑張ってください (2016年10月12日 0時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいちか | 作成日時：2016年10月10日 22時
