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「ねー、スク隊長…」
「なんだ」
「…Aが首から下げてる鍵ってさ、どこの鍵なの？」
先ほど自分たちの巣へ帰ってきたヴァリアーはそれぞれ散らばり暖炉がつく広間に残ったのはスクアーロとベルだけだった
暖炉の火が揺らめくたびに怪しげにチラチラと前髪で隠れたベルの悩まし気な表情が覗く
「…どうしてそんなことを聞く」
「…だって、…あれだけ大事そうにしてたらそりゃ気になるよ」
「…俺も詳しいことは何も知らない」
「…じゃあ知ってることを教えて」
どうしてそこまで迫るのだろうかと気になったが少し顔を向けて見れば、彼が興味本位とかではなく、本当に知りたがっているのだと分かる
彼もなんとなく理解し始めているのだろう
まもなくAとはこうして今までのように接することができなくなると
曲がりなりにもボスになれば、公務が増え、仕事が増え、自分に割く時間が減るのは当然のこと、ましてや仲間のいないAはそれを一人でこなさなければいけないのだ
そうなれば自分への時間など皆無に等しい
そうして離れる時間が増えれば自分のようなAに対して何も知らない者との間にあっという間に深い溝ができる
それを避けるにはあまりにAのことを知らないような気がした
「…知ってることでいいよ、教えてよ」
「…俺はあいつの親じゃねえし、お前の先生でもない、…気になるなら自分で聞け」
そういってスクアーロはソファから立ち上がり広間を出ていく、と同時にすれ違いで着替えを済ませたAが戻る
すれ違う際何か言われたようで目があって変な気まずさを覚える
「今、なにか聞きたいことがあるって聞きましたけど…」
「…スク隊長から？」
「はい、そこで…」
そのドアの方を指さしながらもソファに腰かけたAはもういつもの格好に戻っていて化粧もすっかり落とされている
靴も履きなれた底がフラットなものになっていて、先ほどまであんなに着飾ってたのが嘘のようだし、あっちも綺麗だったけど、なんだかこっちのほうがAがリラックスしていることがよく分かって悩ましい
手にもったモッズコートは少し前まで彼女に貸していたヴァリアーの隊服よりも似合っていた
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あいちか(プロフ) - 玲雪さん» はじめまして、いつもこの作品を読んでいただいてるということでありがとうございます、玲雪さんのようなコメントを頂けることはとても励みになりますので、これからもよろしくお願いします。 (2016年10月30日 10時) (
レス) id: 4b1aefde64 (このIDを非表示/違反報告)
あいちか(プロフ) - アキラさん» いつもコメントありがとうございます、やはり定職についてからの定期的な更新は難しくなっていますがやめる気は到底ないのでこれからもよろしくお願いします。 (2016年10月30日 10時) (レス) id: 4b1aefde64 (このIDを非表示/違反報告)
玲雪(プロフ) - はじめまして！いつも読ませていただいてます！この作品大好きです！更新頑張って下さい！！ (2016年10月18日 19時) (レス) id: 898d277df4 (このIDを非表示/違反報告)
アキラ(プロフ) - もうどんどん話が更新されて続きの話が気になってワクワクしてます！！これからも更新頑張ってください (2016年10月12日 0時) (レス) id: d018642a1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいちか | 作成日時：2016年10月10日 22時
