stage13 ページ13
「ハハッ、痛いじゃないか」
「あんたなんて消えてしまえばいい」
君は本当に良く分からないね
さっきまであんなに悲しみに憂いていたのにもうこんなに怒っているんだもん
「消えてしまえ、はひどくない？」
「全部全部、あんたのせいだ、全部、全部…」
「…」
この子は時々、まるで人が変わったかのような時を感じる
あんなに飄々としていた子が、僕を恐れず僕の目を真っすぐ見てきた子が、
時々すごく卑屈で怒りっぽく、突如思い立ったような怒り方ではなくて、
それこそ何年も何年もずっと恨んでいたような感情を露わにする
「君は本当に変わってるよね」
「…」
「どうしてそんなに怒ってるの？」
「あんたのせいだ、あんたさえいなければ世界は壊れなかった」
「壊れなかった…？」
「意味分からないことばかり言って、身勝手に振る舞い、己の欲望のまま全てを壊した、だから世界が壊れた」
「…」
�猴瀚将瓩覆鵑董△修鵑並臍悗癖�じゃないよ
僕が色んな世界を征服したのは、そんなに大それた理由なんてないんだ
ただ、退屈なんだもん
元々生きてた世界も、他の僕が生きていた様々な世界も、色んなことが起きるけど、いつもどこか平凡で何も起きない退屈な日々でしかなかった
僕はいま満足しているんだよ
この能力を理解してからは、生きているのが楽しくなったと思ってる
この
僕なら何でも叶えられる
そうして様々な
色んな
君ともっと早く出会ってれば、
またもっと楽しい
君もそう思うだろう？
…あれ？
でも君はどこの
8兆個ある
君はここでしか出会えない
…あれ？
もしかして、
君って僕が想像していたよりも、遥かにレア度の高いキャラなの？
「なんか言ったらどうなの…っ！？」
気づけば僕は、僕が思うよりも先に君の首元に手を伸ばし、その細っこい首をがっしりと締めていた
君は苦しそうに顔をしかめて、
酸素を求める表情がなんとも優越感を覚えさせた
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作者名：あいちか | 作成日時：2020年9月12日 21時
