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3 二人は知り合い ページ3

「へぇ、松本じゃん。
お前、梅と同じ学校だったのか。
くっくっく‥
今日は懐かしい奴によく会える日だなぁ。」

金髪野郎がそう言うと


「本田‥
うちのガッコの生徒に何してくれてんだよ。
‥こんなことしといて
ただで帰れると思ってんのか?」


地を這うような低い声で
潤くんが返事を返した。

どうやら二人は知り合いのようだった。





「ははっ、何言ってんだ。
梅と俺は中学の時からの友達で
久しぶりに会ったからハグハグしてたところなんだよ。
ま‥、ちょっと手荒かったかもしれないけどな‥。笑」

潤くんに
本田と呼ばれた金髪野郎は
いけしゃあしゃあとそんな事を言うので
俺は
カッとしてしまった。



「嘘言うな!
無抵抗の梅ちゃんを蹴ったくせに!
そんで
お金まで巻き上げようとしてた!」



俺の言葉に
本田は、チッと舌打ちをもらした。





「お前、まだそんなことしてんのか‥。
くっだらねぇ。」

潤くんは
吐き捨てるように言った。


しかし
本田は悪びれる事もなく

「強い者が弱い者を食うのは
自然界では
あたりまえだ。
ほら、たべもの、れん‥くさり?っていうじゃん?」

黄色い葉を見せて笑った。




潤くんは
はぁって溜息をついた。


「お前、それを言うなら食物連鎖だろ?
相変わらず
どうしようもないアホだな。」





「う、うるせぇっ!」

間違いを指摘された本田は
ちょっとばつが悪そうな顔をしたが
すぐに

「俺はな
お前の人を小馬鹿にするその眼が
昔っから気にいらねぇんだよっ!」

拳を固めて躍りかかってきた。



しかし
潤くんは
すっと左足を引き
半身になって軽々と本田の拳をかわした。


「小馬鹿にはしていない。
かわいそうなヤツって思ってるだけだ。笑」

潤くんにかわされた本田は
勢い余ってたたらを踏んでしまったが

「‥ぬかせっ!」

すぐにバネが弾けるように
また飛びかかってきた。





だけど次の瞬間

何が起こったのかよく分からなかったが
本田は
横っ飛びに吹っ飛ばされていた。








「‥の野郎っ!」

本田は
ペッと血が混じった唾を吐き
猛り狂ったように
潤くんに飛びかかっていく。









潤くんが
殴りかかられている。

潤くんが
人を殴っている。


そんな潤くんの姿を見ただけで
俺は
もう、胸が苦しくて‥
息が
できなくて‥





制服のシャツの胸元を
ギュッと握りしめたけど



ハァ‥


ハァ‥




胸が、痛い‥。

苦しい‥。








さっきまでとは違う涙が
ポロポロとあふれ出した。

4 緊急事態→←2 来てくれた!



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はっしー(プロフ) - るなさん» るなちゃん、遊びに来てくれてありがとう!この章もここでひとまず終わりです。読んでくれて本当にありがとう!この章の最後に可愛いまちゃきが書けて、嬉しかった私。はぁ〜、まちゃきが好きだわ〜。ふふ、新章にも遊びに来てね♪ (2015年8月14日 0時) (レス) id: 1d879c733a (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - はっしーさん、私まで楽しくなるぅ~!先生方もカッコ良くて、ホントに素敵な工業高校だー!うぉー!そして潤くんに守られて登校する雅紀の可愛いこと!鈴木さんじゃなくても鼻血です! (2015年8月13日 6時) (レス) id: f510cb6ad4 (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - はぴともさん» はぴともさん!私、くノ一と化してました!ササッと闇から闇へと走り抜けちゃうの♪夏休みの間はこんな更新が増えそうよン♪池乃校長、やっぱいい人だったみたい♪んふふ、続きをお楽しみに! (2015年8月13日 0時) (レス) id: 1d879c733a (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - けめさん» けっめちゃーん♪めだか‥じゃなくって池乃校長、いい人でしょう?笑 もうねぇ、私大好きなの♪それはさておき‥。大ちゃん、ひらりと何でも乗り越えそう。そんな大ちゃんが私は好き♪ (2015年8月13日 0時) (レス) id: 1d879c733a (このIDを非表示/違反報告)
はっしー(プロフ) - sa2さん» 夏休み、子どもが家にいるくらいならどーにかなるんだけど、旦那が家にいるとマジで何も書けない‥。だからこうして夜中にPCに向かう私。でも書くの楽しい!んでもって読んで下さる方がいて、本当に嬉しい!sa2さんありがとう! (2015年8月13日 0時) (レス) id: 1d879c733a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はっしー | 作成日時:2015年5月25日 0時

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