32話 ページ34
Ｎ side
テストが終わり、いよいよ順位発表。
掲示板の前を通れば、生徒達でごった返していた。
Ｎ 「まーくんの名前はっと。
うわ。１位だ。しかも900満点中897点って。
逆にどこ間違えたのよ。今回確か、問題を
難しくしたって教員たち言ってたのに。」
俺は急いで保健室へ向かった。
保健室へ駆け込み、みんなに尋ねる。
Ｎ 「まーくんの順位見ました？」
Ｓ 「あぁ。見たよ。ほんとに１位だったな。」
J 「あいつ少しも勉強してなかったぞ？」
O 「あーばちゃんかっけーなぁ。」
A 「ねぇ。うるさいんだけど。」
J 「褒めてんだぞ？もっと喜べよ？」
A 「別に...大したことじゃ...」
Ｎ 「まーくん。3点落としてたけど
なんの教科間違えたの？」
A 「...現代文..」
そう言って、まーくんは現代文の採点済みの
解答用紙を取り出した。間違っところを見てみれば
そこは物語の主人公の考えを自分なりに答える
問題だった。あぁ。なるほどね。
A 「主人公が何を考えてるかってどうしたら
分かんの？」
I 「雅紀はいつも想像して解く問題で点数
落とすもんな。」
O 「まぁ、いいんじゃない？
俺も国語は苦手だぞ？」
A 「あんたが苦手なのは国語全般でしょ？
一緒にしないでよ。」
O 「あー。あーばちゃんひどいこと言うなぁ。
そんなあーばちゃんにはぁ、、、
こちょこちょの刑だー！！」
そう言って大野さんはまーくんの元へ走っていく。
A 「え、ちょっと待って！それだけはダメ！」
I 「大野先生ー。雅紀はこちょこちょ苦手だから
加減してやってくださいねー。」
A 「ちょっと、斗真くん！助けるなら最後まで
助けて！ちょっ、来ないでよ！」
ギャーギャー騒ぎながらじゃれ合ってる2人。
いや、一方的に大野さんが仕掛けてるだけだけど、
そんな平和な光景を見ながら俺達は内心
喜んでた。だって、最初なんて『出てって』なんて
言われてたのよ？おじさん、涙でそうだよ。
季節は夏。もうすぐ夏休みが始まる。
この期間でもっとまーくんの事を知れたらいいと
俺以外の３人も思ってた。
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作者名：幸 | 作成日時：2017年4月23日 12時
