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「グレンとキスしたかって?」
「ああ」
「……お兄ちゃん。シノアの前で、なんてことを聞くのよ」
確かにそうなのだが。
「シノアはもう、お前に毒されてるだろう」
「シノア。お兄ちゃんはね、あんなこと言ってるけど。本当は、あなたの"はじめて"を狙ってるのよ」
「えー、本当ですかぁ?姉様に似て、美少女だからでしょうかー♪」
「黙れ」
『あはは』
似すぎて気味が悪い。
◆
「へー、もうしたんだね」
「大方、真昼からだろうな」
あいつは受けと言うより、攻めだし。これから、グレンは苦労するねぇ。
「……じゃあ、今度は弱い一瀬からするね」
「は?」
バッとカスミの方を振り向いた。
すると、
「………」
カスミの顔が、近く写った。
それは、カスミと俺の唇が重なっているからであって。
カスミは唇を離した。
うっとりとした感じで、こちらを見つめる。
「……全然、動揺しないのね」
「まあな。なんだ、そのハニートラップに引っ掛かればよかったか?」
と言うと、彼女は唇を噛んで、言った。
「違う。柊のあなたを、罠にはめようとしたわけじゃないわ」
「はっ、ならなんだって言うんだ」
「……わからないの?」
わからないよ。
いや、わかっては、いけないことなんだから。
俺は柊。
カスミは一瀬。
その差は大きい。縮めることは、出来ないほどに。
嗚呼だから、
愛しげに俺を見るのは、やめてくれ。カスミ。
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暁の雨 - クッキーさん» ありがとうございます!不潔で面白くないかな、と思いましたが。救いの女神!更新頑張りますね!! (2017年3月11日 10時) (
レス) id: e8dddc3b1a (このIDを非表示/違反報告)
クッキー(プロフ) - とても面白いです！！！！！ 更新頑張ってください^_^ (2017年3月10日 19時) (レス) id: e81086d7ab (このIDを非表示/違反報告)
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