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「教える義理は無い」
「将来、家族になるのに?」
「なれるわけ無いだろう」
俺達の代は……と言っても、なれることは、訪れない。
カスミが言う。
「それより、そろそろ離してくれない?」
「ああ、すまない」
彼女の手を拘束していた手を離した。カスミは恨めしそうに、手首を擦る。
「……ねぇ。気になることがあるんだけど」
「なんだよ。早く帰りてぇんだけど」
「すぐ済むから!」
「真昼ちゃん達さ……」
真剣な目に、心を奪われそうになった。
俺はその気持ちを、静かに消す。
自分が言ったくせに、恋するなど、なんて自分勝手なんだ。
カスミが、ゆっくりと口を開けた。言った内容は___
「真昼ちゃん達、キスしたかしら!?」
と言うもの。
「……ふざけてんのか?」
「一ミリもふざけてない」
興味がない。
俺は、こんな女に、あんな純粋な事を思ったのか。
「あなたは聞いてないの?グレンは、答えてくれなかったの」
「答えるわけねぇだろ。弟でも、プライベートに首突っ込むなよ」
とは言えども、気になってはいたのだが。
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暁の雨 - クッキーさん» ありがとうございます!不潔で面白くないかな、と思いましたが。救いの女神!更新頑張りますね!! (2017年3月11日 10時) (レス) id: e8dddc3b1a (このIDを非表示/違反報告)
クッキー(プロフ) - とても面白いです!!!!! 更新頑張ってください^_^ (2017年3月10日 19時) (レス) id: e81086d7ab (このIDを非表示/違反報告)
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