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「………」
俺達はあの後、民間人を解放してから、戻った。誰も話さなかった。
何故だと。だが、三葉は
「……すいません。A様。結婚の件は、あとにしましょう」
と言った。
予想はしていた。いま自分が付き合っている相手が、しかも、自分を散々好きだって言っていたのに
元カノを優先していた。
「(まだ……俺は弱いんだな)」
そこで、
「おい」
「……グレン。なんだよ」
俺の執務室にグレンが来た。部屋を見渡して、言う。
「三葉は?」
「休暇をとらせた。色々あってな」
「姉さんの事で、だろう」
「………」
何故知っているんだ。こいつには報告書も、言った覚えもない。
と言うか、報告書なんて三葉の仕事だからな。……あ?三葉?
「言っておくが、三葉からじゃねぇぞ」
「んじゃあ……」
「シノアからだ」
あの馬鹿。よりによって、グレンに言うかよ普通。性悪だな本当。
でも……優しさなんだよな。
伝わりにくい優しさだぜ、まったく。真昼にそっくりだよ。
「カスミは吸血鬼になって生きてたよ。高位の奴に変えられたと思う。尋常じゃねぇ強さだった。
……真昼を救えなかったんだ、せめてあいつくらいは救いてぇ」
そう言った。グレンは何も言わない。
呆れてものが言えないだけだろうがな。
グレンが口を開いた。
「それより、三葉はどうするつもりだ」
「……ああ……そうだよな」
「結婚だなんだと騒いでいたくせに、姉さんに未練があるとか言っていたが在りすぎだろ」
正論だ。
もしかしたら、カスミに似た女が寄ってきたら、抱いていたかもしれんしな。
「三葉には……何も言わないよ。三葉は一人で考えたいだろうし」
「……慰めようか?」
「吐かせ」
とは言っても、慰めてもらいてぇ気分だ。
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暁の雨 - クッキーさん» ありがとうございます!不潔で面白くないかな、と思いましたが。救いの女神!更新頑張りますね!! (2017年3月11日 10時) (レス) id: e8dddc3b1a (このIDを非表示/違反報告)
クッキー(プロフ) - とても面白いです!!!!! 更新頑張ってください^_^ (2017年3月10日 19時) (レス) id: e81086d7ab (このIDを非表示/違反報告)
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