番外編 2-1 HS ページ47
「待って待って違う違う。」
大慌てで声を出す。
「じゃあこれ?」
「それでもない。」
Aは不満げに手に持った皿を棚に戻した。
Aがバイトを始めた。
店長の勧めで、今日から働くことになったのだ。
バイトの制服姿(店長のおさがり)のAが可愛くて、他の客に見られるのがもったいない気もするけど、一緒にいられるならいいかな、なんて。
今日はお客さんは少ない日だから、接客は店長に任せて、俺がAに厨房で教えているんだけど…。
「A、それはパフェ用の器。お願いだから紅茶を注ごうとしないで。」
「え、普通のコップみたいなのに?!持ち手まで付いてるのに?!」
Aは、よく器を間違える。
うちの店長は器にこだわっていて、食べ物の盛りつけ方に慎重だったり、紅茶でも茶葉によってカップが違ったりする。
間違えると怒られる。
怖いんだよこれが(小声)。
「混乱する…。コーヒーカップはこれでしょ、紅茶はこの模様のやつ、取っ手ついててプラスチックっぽいのはパフェ…。」
ホソクよくこんなの覚えてるね…。
しゃがみこんで机に顎を乗せたAが言う。
「俺だって最初は混乱したよ。」
そのうち覚えられるよ、と頭をなでれば、Aは嬉しそうに目を細めた。
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YI*(プロフ) - ネルさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!少しずつですが更新していきますのでよろしくお願いします。 (2019年8月12日 11時) (レス) id: 782a5bcfef (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - 面白いです!これからの展開を楽しみにしています! (2019年8月12日 9時) (レス) id: 19c44c9a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YI* | 作成日時:2019年8月7日 20時