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「A？」
「んー？」
薄暗くなった帰り道、つないだ手をぶらぶらと揺らしながら歩く。
「今日誰にも会わなかったね。」
「確かに。一人くらいいそうなのに。」
実は、今日のデートは、まだ私たちが付き合っていることを信じていない学校の子たちに見せびらかすためのものでもあった。
デートしているところを見れば、私をいじめるのも諦めるだろうから、というホソクの配慮だ。
…誰にも会わなかったが。
「Aさーん！今日は楽しかったですかぁ？」
「はーい！」
ライブでアーティストがファンに投げかけるみたいに言うから、それに乗って返事すれば、ホソクは可笑しそうに笑い出す。
「もう、自分で始めたくせに。何笑ってんのよ。」
わざと膨れたように言っても、それでも笑うのをやめないホソク。
なんだか私もつられて口角が上がる。
「なんか、今日はテンション高いなって。」
「私？」
と聞けば、うん、と頷かれる。
…そんなの、当たり前じゃん。
「…ホソクといるからだよ。」
バカップルみたいで恥ずかしくなって、前を向けば、遠くに私の家が見えた。
……帰ってきちゃった。
ちょっと残念。
わざと歩幅を狭めて歩けば、ホソクはそれに合わせてくれる。
ゆっくり歩いていたのを、さらにスピードを落として進む。
隣の家の窓から漏れる明かりを浴び、ゆっくりと私たちは足を止めた。
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YI*(プロフ) - ネルさん» ありがとうございます！とても嬉しいです！少しずつですが更新していきますのでよろしくお願いします。 (2019年8月12日 11時) (
レス) id: 782a5bcfef (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - 面白いです！これからの展開を楽しみにしています！ (2019年8月12日 9時) (レス) id: 19c44c9a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：YI* | 作成日時：2019年8月7日 20時
