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人生初めての、恋人とのデート。
普段着ないようなワンピースをクローゼットの奥から引っ張り出してきて、慌てて洗濯して。
自分のは安物ですぐ落ちるから、お母さんに高めの化粧品を借りて。
貰うだけ貰って、あんまりつけたことないネックレスを真剣に選んで。
唯一持っていたヒールのサンダルを履いて。
……ちょっと張り切りすぎちゃったかな…。
ガヤガヤと騒がしい日曜日の駅で、手鏡に映った自分を見る。
映画を見るだけなんだし、化粧しても意味なかったかな。
化粧なんて、慣れないことするべきじゃなかったかも。
待ち合わせの30分前に来ちゃったのは早すぎたよね。
イヤリングでも探せばよかった。
手鏡をカバンに入れ、近くのベンチに座る。
スマホで今日の映画の情報を見ながら、ホソクを待つ。
バイブレーションとともにメッセージが来れば、「着いた?」という文字。
「着いたよ。」と送って顔を上げれば、遠くにホソクの背中。
見つけた、と頬が緩む。
後ろから近づいて声をかければ、大げさなくらいに飛び上がる肩。
クスクス笑いながら、手を差し伸べれば、キュッと握り返してくれた。
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YI*(プロフ) - ネルさん» ありがとうございます!とても嬉しいです!少しずつですが更新していきますのでよろしくお願いします。 (2019年8月12日 11時) (レス) id: 782a5bcfef (このIDを非表示/違反報告)
ネル(プロフ) - 面白いです!これからの展開を楽しみにしています! (2019年8月12日 9時) (レス) id: 19c44c9a58 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:YI* | 作成日時:2019年8月7日 20時