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夏祭り当日。
すっかり空は暗くなって、オレンジ色の提灯が至る所に下げられている。
─── カラン、カラン
履きなれない下駄でゆるやかな坂を歩く。
周りには浴衣を着た人がたくさん行き交っている。
待ち合わせ場所に着き、なんだかウキウキしてきた。
「 みんな遅いなあ、、」
待ち合わせ時間から10分経っているが誰も来ないし連絡もない。
電話してみようかなって思った時、突然携帯が震えた。
ミオからの着信だった。
「 もしも、、」
MI「 ごめんAちゃん！連絡遅くなった！」
「 、、いいから、あんた今どこ？誰も来ないんだけど 」
MI「 今日行けなくなったぁ！」
「 はあ！？ 」
思ったより大きい声がでてアセアセ
「 ちょっと、それどういうこと？ 」
MI「 急用！親が親戚の子預かってきたのに、今から出掛けるらしくて、、、私家にいなきゃいけなくなっちゃって、、ムカつくー！！！ 」
と泣き出しそうな声で言われた。
「 じゃあ、3人で行けってこと？男ふたりに挟まれて！？」
MI「 あ、さっきハニくんからも行けないって連絡来たよ！」
ハニも！？
まさかのドタキャンの連続にまたもやアセアセ
「 ハニは、なんで、」
MI「 なんかバイトのヘルプでよばれちゃったんだって〜」
「 ま、まじかよ、、」
MI「 ほんとごめんねAちゃん！スンチョルとふたりで楽しんできて！」
嘘でしょ、、ふたりきり、、、
「 スンチョルに連絡して帰ろうかな、、」
MI「 だ、だめ！それはだめ！私とハニくんの分も楽しんできて！んで、ちょっとラブラブになってきて！」
意味わかんないんですけど、、
私、浴衣まで着てきたのに。
すごい気合い入ってるって思われるじゃん！
「 もお、ミオのばかああ！！！ 」
MI「 ごめん！ほんとにごめんね！」
、、電話を切ってふーとため息をつく。
今日はスンチョルとふたりきり。
そう考えると心臓の動きが早くなる。
ボルドーの浴衣に慣れない下駄を履いて。
髪だってちょっと巻いてみたり、、
ちょっとでも可愛く見られたいな、、。
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作者名：ユナ | 作成日時：2020年10月25日 16時
