愛をください。3 (ページ25)

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104.もうひとつの顔ページ25

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翔「心配しなくても、彼女には何も話してないから。」

A「当たり前でしょ！あんなの、薫に知られたら……。」

翔「友達無くしちゃう？てか、Aってそんな純粋なキャラだったんだ？
俺の前では、あんななのに。」

A「………っ！」

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いやらしく唇が歪むのが見えて

思わず言葉を無くした

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翔「まぁ、そんな怒んないで。ね？Aがどんな子か知りたかっただけだし。」

A「…………。」

翔「彼女には、のらりくらり交わされたけど……。」

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くわえた煙草を灰皿に擦り付けて

じっと私を見据える

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翔「………今晩、会える？」

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A「え？」

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翔「体がさ……美和だけじゃ足りないって言ってんだよね……。」

A「………。」

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翔「Aだって、そうなんじゃないの？彼氏だけじゃ足りない……ってさ？」

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クスクスと笑う顔が目の前にあって

それを

青ざめた心で見つめる私がいた

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もしかしたら

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私は

とんでもない男と関係を持ってしまったのかも知れない

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私を見下した美和の鼻っ柱を

へし折るためだけだったのに

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人の持つものを

欲しいと思っただけだったのに

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それでも

ノーとは答えない私が

ここにいて

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自分の目的を果たすまでは

揺るげない私がここにいて

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『強情だなぁ。』

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雅紀の声が

頭の片隅に

残ったままだった

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