愛をください。2 (ページ15)

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55.アカルイミライページ15

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A「翔さん！ごめんなさいお待たせして！」

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仕事帰り

待ち合わせたのは

会社から幾分離れた

駅前のセレクトショップ

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女の子の好きそうな小物から

シックな大人向けの物まで並べられて

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美和へのお祝い

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それを装うのには最適だと思った

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櫻井さんには

『いつものカフェで。』

そう言われたけれど

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もし

薫にでも見られたら

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警戒心が先に立って

思いついたこの店を指定した

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もう、あのカフェでなんて

待ち合わせることは出来ない

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A「時間、大丈夫ですか？」

翔「えぇ、時間だけは大丈夫です。」

A「よかった！じゃあ、ゆっくり……選ぶことができますね。」

翔「今日は、Aさんの気の済むまで付き合いますよ？」

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A「……ありがとう、ございます。」

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つい

心の奥が震える

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気の済むまで

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それはたぶん

あなたと美和の関係が壊れるとき

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それを想像すると楽しくて仕方なかった

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翔「その服……この前の……ですよね？」

A「そうです！気づいてもらえて……嬉しいです。」

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着てきたのは

策略的

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それを見せることで

二人の距離感が縮んだ錯覚を起こすように

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翔「とても、似合いますよ？」

A「ありがと、翔さん。」

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照れたふりしてうつむいても

唇は

緩む

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A「ほら、早く入りましょ？」

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わざとらしく体を寄せて

腕に腕を絡めると

ほんの少し困惑した顔を見せたけど

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私は

引くつもりなんて

全くない

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