No.27 障害物競走 ページ28
「せめて跳ねのいい踏み台になってくれ」
爆豪は、そう言い右手の親指を下にして生徒に向けた。
何処かの誰かがどれだけ自意識過剰なのか、と言っていたが、そうだろうか。本当に自意識過剰なのであれば、普通は不敵に笑っているのではないだろうか。だが、今の爆豪の顔は笑っておらず、真剣だ。だからきっと、あれは自分を追い込んでいるのだろう。.....いいじゃん、変わったねぇ。
「さーて、それじゃあ早速第一種目行きましょう！」
「雄英って、何でも早速だね」
「いわゆる予選よ！毎年ここで、多くの者が
コレ！！！」
睡さんの言葉と同時にモニターに出てきたのは、“障害物競走”。
計11クラスでの総当りレースで、コースはスタジアムの外周約4km。
「我が校は自由さが売り文句！ウフフフ...コースさえ守れば、
さあさあ、位置につきまくりなさい...」
やっと、予選の始まりだ。
何としても、勝たなければならない。ヒーローになる為は勿論、その他にも.....
【何がNO.3】
【情けない】
【可哀想に】
【最低だ】
【あんなの、ヒーローじゃない】
必ず、見返す。私が勝つことで、世間に知らしめるんだ。
見るべところを、見誤るなと.....
入口の信号が変わり出す。
この人数の割に入口は狭い。ここからもう始まってるという訳だ。なら、私は.....
「スターーート！！」
『っそら！』
「最初の、ふるい」
始まりの合図が告げられた瞬間、私は地を蹴り個性わ発動させ、そのままごたごたしてる頭上を等速直線運動で進む。
しょうは、地面を凍らせて足止めをするようだった。.....が、
「甘いわ、轟さん！」
「そう上手くいかせねえよ、半分野郎！！」
『やっほ、ドンマイ！』
「っあぁ.....クラス連中は
上を飛んでいるおかげか、すぐさましょうの隣に並び暫定一位。が、後ろも後ろで上手く対応している。しょうにとって、それは予想外だったようだ。
「轟の裏の裏をかいてやったぜ、ざまあねえってんだ！くらえオイラの必殺...GRAPE」
「峰田君！！」
『お？』
峰田君が凄い顔でしょうに話しかけていたのが、途端にやんだ。それに緑谷君が彼の名前を叫んでいるのもあり、何かと思って見てみると.....
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 5人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ミカ | 作成日時：2018年2月15日 7時
