【花言葉は】レタス姫【牛乳】

おさないあかしさん ページ7

『たいせつなのは、なまえよりえんぎでしょ』



論破というのはこのことを言うのか。そう考えるくらいにサッパリとした回答だった。



星「〜！！」



ふるふると震えて、何を思ったのか星愛は一人でずかずかとフロアに行ってしまった



《なんだなんだ、なんか怒ってんのか？》《不安ね･･･一体どうしたのかしら？》



『あっ、君』



赤「俺？」



俺を見つめてレタス姫は言った。



『花と額縁ってね。わたしはかならず女が花じゃないと思うから』



俺の手を握って、見つめてくる綺麗な顔が演技中より近い距離でちょっと戸惑った



『りっぱな赤いばらになってきてね』



背中が押された気がした。



赤「ありがとう。なんだか踊るのが楽しくなってきたよ」



まぁ結果は惜しくも準優勝。優勝はレタス姫の組で父にもかなり怒られると思ったが、



赤父「まぁ、悪くはなかったんじゃないか」



そこまで責められることも無かった。



星「星愛、あいつらには負けたくなかったのに･･･！！･･･あ！征ちゃんリードミスったでしょ？次、そこ気をつけてね！」



そんな言葉を無視して無我夢中であの黄緑色のドレスを探し回った



赤「いない･･･」



既に帰ってしまったようで、それから会っていなかった。



そして二回目に出会ったのは中１の冬だった



『あの』



赤「何だ」



廊下で後ろから声をかけられた



振り向くと＿＿＿＿



『ボールペン、今おとしたよね』



鈴のようにコロンとした声、長い首に綺麗な瞳。



赤「･･･！見つけた･･･」



『ん？』



赤「あぁ、いや、ありがとう。」



相手は覚えていないようだった。



さっきあった時、何かに気付いた風だったからまさかと期待したが



赤「なんだか、悔しいな」



あの時、キスの一つでもしていたら、彼女の記憶に俺が刻まれていたかもしれないのに･･･。

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