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むっつり ページ5

「食堂を右にまわって次を左にまわる。そしてそのまま真っ直ぐです」
丁寧に連れてきて下さった。
しかし敬語で話されると慣れてないせいか少し戸惑う。
そういえば、と名前を聞いていない。
「お名前を伺ってもよろしいですか」
と問うと、ああとこちらを振り返り
「私は高坂です。私のことを高坂兄と呼んだのが諸泉尊奈門。」
弟ではありませんからね、と釘を刺された。
「有難うございます。高坂様、お風呂お借りします」とお辞儀をして戸を引いて中に入ると

「あれえ? どちら様ですか?」
「へっ、何で……この時間に」
「五条。お前こんな時間に何故風呂にいる」
「いやあ、訓練で汚れちゃいまして」
ふにゃと笑い、そちらのお嬢さんは? と振り返った。

「客人だ。組頭のな」
「客人で風呂って。この後何かあるんですかあ?」とニヤニヤと言いよる姿は、なんか変な感じだ。
「良いからさっさと着物を着ろ」

あっ、ほんとだ。と言うが早いか、高坂さんに着替えさせられていた。
まるでお母さんだ。いや、姑?近所のお姉さん?

「失礼しました〜」
早着替えさせられた五条さんはひらひらと手をふり着替え場から出て行った。

「さ、どうぞ?」
「あっ、失礼します」

高坂さんが引き戸の向こうに出たことを確認し、このうっとおしい着物をまってましたと言わんばかりに脱ぎ用意してあった肌襦袢を着て銭湯に入る。

「ほう……」
勿論体を洗い髪は結んである。
気持ちよさに体をぐーと伸びをするとさらに気持ちがいい。

「この鎖がなあ」
さすがに鎖を入れてしまうわけにもいかないのだが、我慢が出来なかった。
いざとなれば土下座でもして許しを乞おう。

「まだあんまり浸かってないけど、高坂様待たせるよね……」
けど上がろうと思っても上がれないんだよねえ……
よし、と気合いを入れざばっと上がる。

ガラッ

「なっ……」
「なっ……なっ……」
「いや、すまない!出て行く、出てきます!」

バタバタ、というよりかは少しぎこちなく出て行った。
私はへたあと崩れ落ち

「むっつりだあ……」

いや、多分着替えを持ってきてくれたのだろうけど
さすがに肌襦袢着ていてもお風呂上がりは見られたくないのですが。

顔がパンパンに腫れ上がったような感覚。
きっと熟れきった林檎みたいな色してる。

(久しぶりだなあ。恥ずかしいなんて思うの)

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設定タグ:忍たま , 雑渡 , タソガレドキ   
作品ジャンル:アニメ
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カナリア(プロフ) - 続き楽しみにしています!更新頑張ってください! (2015年5月31日 20時) (レス) id: 1223570c56 (このIDを非表示/違反報告)
文月 八重(プロフ) - ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》さん» ありがとうございます!頑張ります(≧∇≦) (2014年12月31日 8時) (レス) id: 4533d9e5f0 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》 - 面白い!( ☆∀☆)キター続き楽しみにしてます!(* ̄∇ ̄)ノワクワク (2014年12月31日 1時) (レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:文月 八重 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2014年12月22日 21時

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