やっぱり忍者っぽくないね ページ24
そして、取り出したのは何かの紙に包まれた怪しいジェル状のもの。
それを指につけ「はい、口開けて〜」と近づく。素直に口を開け、毒がついている指を奥の方に突っ込まれる。苦しいがもどすところでもない位置に指を置き口の中全体に塗り込まれた。
指の動きは止まり、パッ、と指が離れ少し時間をおきどお?と伺われる。
「……なにも」
「じゃあこれもやってみる?」と、有無を聞かずあれこれと試される。その度にぐちぐちと口の中を掻き回されるから毒よりこれの方が辛かったりする。
「……楽しんでないですか?」
「楽しいよ? 君八つとは思えない位妖艶なんだもん。けど抵抗しないから調教済みで主導権握ったみたいでぞくぞくする」
「……お好きにどうぞ」
「けど、おかしいね。普通な気絶しちゃうようなの使ってるんだけど」
「君、どこかの忍?」
そう言い首に手を当て私より高い位置に顔を持ってくる。
ぐいぐいと弄ぶように手の力を変えるのは何か狙いでもあるのだろうか。
「怖くないの?」
「怖くないわけないじゃないですか」
「ふうん。のわりに飄々としてるね」
「どうせやめないでしょう」
「おい! ……やりすぎだ」
凄腕さんが間に入り白目さんを睨む。
その視線から逃れるように目をわざとらしく泳がせるのにも苛立っているようだ。
「……君、うちに来ない?」
「は?」
「はあ!? なに勝手に!」
「お頭も部下に恵まれたいでしょー?」
「ぐっ、まあな……」
じゃあ良いじゃないと笑いながらこちらに近寄ってくる。
「……私には、タソガレドキが」
「お前らなんかにやるわけないだろう。うちの仔を」
「タソガレドキ!」
「私の物に手を出すなら……」
こうなるよとどこに入れていたのか、みこを袖から放つ。
同時に……。
どうなったかは今まで通りだ。
怒ったみこがそこら中を引っ掻き回す。
これじゃあ、どっちが悪いのだか……。
「よかったね。帰ってこれて」
「……ええ、まあ」
「……嫌なら今のうちだけどね」
「そんなに薄情者にみえますか?」
いいや、とくすくすと笑われる。
やっぱりここかなあ。
「……まあ、凄腕さんと白目さんはかっこよかったですね」
「こんなに良い男、私以外いないよ?」
「分かっていますよ」
「大胆になりましたね……」
「それよりみこってどこに、ああ、そこにいたの」
「君、いつでも来てねー! 歓迎するよ。お頭
と!」
「なに勝手に……」
ばいばいと手を振る白目さんに手を振り返す。
懐かしいなと少し淋しくなった
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カナリア(プロフ) - 続き楽しみにしています!更新頑張ってください! (2015年5月31日 20時) (レス) id: 1223570c56 (このIDを非表示/違反報告)
文月 八重(プロフ) - ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》さん» ありがとうございます!頑張ります(≧∇≦) (2014年12月31日 8時) (レス) id: 4533d9e5f0 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》 - 面白い!( ☆∀☆)キター続き楽しみにしてます!(* ̄∇ ̄)ノワクワク (2014年12月31日 1時) (レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ