好奇心旺盛な八歳です ページ23
「……君、うちにこない?」
「は?」
_______
「っ……」
頭に響く鈍い痛みではっと目を覚ました。
ああ、そういえば攫われたんだっけなあ……と思いだしならどこか地下監獄とか?
え、それかなりまずいよね。というか私仕事放り出して……廊下真っ赤のままじゃない。
こういうときの私の思考回路が関係の有無でいくと限りなく優先順位の低い方へ傾いてしまうのはどうにかしたいと思うようになったのはつい最近だ。
「あ、起きました?」
「……おはようございます」
「うん、混乱してるね。大丈夫?」
「まあ、なんとか。ここは?」
「ドクササコ城」
いや、じゃなかったら何処ですかって言うことになるけども。
タソガレドキ城と敵対している関係ならあまり関わらない方が良いだろうし……
うんうんと頭を捻っていると後ろでガンっ、と激しい音が鳴った。
何事かと振り返れば何だかブラックな雰囲気を醸し出す凄腕さんが立っている。
その前には同じ装束を着た人たちが数名。
「女だ女! 酒だ酒! 無礼講だー!」
「さっさと自分の仕事に戻れっつてんだろうがあ!」
……ドクササコ城にいるはずなのにいつもと殆ど違わない。凄腕さんが高坂様に見える……。
「苦労人……ですね」
「はは……お頭は部下に望まれない体質だからね」
「予想外というか……予想通りというか」
隣にいる人……よく見たらこの人白目だけ?
白目さんで良いのだろうか。
その白目さんは「予想外って私がいるからー?」と口角を上げる。
さあ、その問いには触れずにいこう。
「そういえば、雑渡様が毒にやられたこと。知っていたのはこの城が仕掛けたからですか?」
「えー、それ聞いちゃう? まあ、そうだけどね」
「雑渡様が倒れる程とはどれ位の強さの毒を……」
「かなり強いはずだよ。じゃないとあんな怪物たちに効かないよ」
君も飲みたい?と笑いながら言われた。ケラケラと笑ってはいるけど笑える話でもない。
「飲んではみたい……です」
「わお、好奇心」
「お前、飲ませる気かよ」
「弱いのですよ。1番弱いの」
そういう白目さんはにやにやといたずらに笑った。
21人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カナリア(プロフ) - 続き楽しみにしています!更新頑張ってください! (2015年5月31日 20時) (レス) id: 1223570c56 (このIDを非表示/違反報告)
文月 八重(プロフ) - ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》さん» ありがとうございます!頑張ります(≧∇≦) (2014年12月31日 8時) (レス) id: 4533d9e5f0 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー,研磨LOVE☆《*≧∀≦》 - 面白い!( ☆∀☆)キター続き楽しみにしてます!(* ̄∇ ̄)ノワクワク (2014年12月31日 1時) (レス) id: 7f5409c857 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ