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二百 ページ38

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殺伐とした空気を破ったのは倒幕派の頭だった



「その身のこなし...良いじゃねーか」



頭は私の目を見る



「どんな経緯でこの決断に至ったかは知らねーが...お前達を仲間に入れてやっていい」


『本当か』


「頭!!良いんですか!?」



頭の下した決断に隊士達は反対するも



「俺達の目的はあくまでも人手を増やす事だ」


「例え剣が使えなくても歩兵として入隊させる」


「それに...」



頭は私と銀時を見た



「なかなか使えそうな奴等がいるじゃねーか」


「その年頃なら死なずに生き残った戦争孤児だっているだろうしな」



戦争孤児...
松陽は銀時を死体の転がる戦場で見つけたと言っていたけれど


私と同じ様な境遇で育ったって...
そういう事だったんだ



「特にそこの狐みたいな坊主は下手したらお前達よりも強ェぞ」



頭は私を指さした
すると隊士達の顔は殺気を放った時のようにゾッとしていた



「入隊は許可する、だが責任は取らねェ」


「それでもいいんだな」


『そのくらいの覚悟はもうできている』


「上等じゃねーか」



“ついて来い”


そう言って頭は表に出た
私達は警戒しながら頭について行く









「そんなに警戒するな」



そうは言うものの
闇討ちされる可能性もあるので仲間になったからといっても私達は警戒を怠ることはない



「ここだ、今夜はここで一夜を過ごせ」


「早朝にここを出発する」



頭は私達を別の廃屋に案内すると
アジトへ戻って行った









頭の姿が見えなくなり
皆の緊張感が一気に解けた


すると私の身体をドッと疲労感が襲い
膝から崩れ落ちてしまった



銀「A!!」


高「A大丈夫か!?」


『うん...大丈夫...』



何度も戦場を駆け抜けてきた人達の余裕というものだろうか
いきなり乗り込んできた私達に驚いてはいたがとても冷静で...


緊張...?
いや、恐かったんだ


完全に私達の思惑を読まれていた...



銀「A...?」


『っ...』



急に胸が苦しくなり、手で口元を押さえると
掌にベッタリと血がついていた



高「A...おい、A」


桂「吐血か...少し休ませた方が良いんじゃないか」


銀「ヅラ、高杉、皆を頼む」



銀時は皆を晋助と小太郎にまかせ、私を横抱きにすると静かになれそうな場所へ向かった



陽「Aちゃんは大丈夫なの...?」


桂「大丈夫だ、少し疲れただけだろう」


源「そりゃそうだよな...」


高「お前等も今のうちに休んどけよ」


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設定タグ:銀魂 , 松下村塾 , シリアス   
作品ジャンル:アニメ
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透明哀歌 - この小説、本当に大好きです!更新頑張ってください!! (2019年4月3日 2時) (レス) id: 2a668a49bb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:外夢 | 作成日時:2019年3月27日 19時

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