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すると銀時は私の肩を離す
銀「分かった...」
『ありがとう』
良かった
これで安心して行ける...
銀「ただしひとつ条件がある」
条件...?
銀「途中まで...秘境の手前までは何が何でもついて行く」
途中まで...
途中までならきっと大丈夫なはず
秘境と言っても私の住んでいた場所は下界からそう遠く離れていないから
私が早く行って早く戻ってくれば...
『うん、わかった』
銀「決まりだな」
高「早速行くぞ」
私達は顔を見合わせ
桂「必ず帰ってくるんだぞ」
『うん』
私と銀時と晋助は小太郎に“必ず帰ってくる”という約束を交わし、皆を任せて仮拠点を離れた
仮拠点を離れてから数分
ずっとペースを落とさずに走っている
『疲れてない?』
銀「このくらいで疲れねェよ」
高「前向いて走れ、間に合わねェぞ」
『うんっ』
銀時と晋助を気遣ったつもりがなぜか励まされる私
やっぱり2人を連れて来て良かったかも知れない
そして
『銀時、晋助、ここからは秘境の地...』
私は晋助に刀を預けた
高「おいっ!!」
『晋助、
晋助の刀を受け取った手は少し震えていた
刀を持ったことはあっても実際に使った事はないのだろう
『大丈夫、晋助ならすぐに使いこなせるから』
高「Aは...」
『私は大丈夫だよ』
そう言って氷を操って見せた
『すぐに戻って来るからここで待ってて...』
私が意を決して秘境へ行こうと歩き始めた途端
銀時と晋助が私の腕を掴んだ
『!?』
銀「よっしゃ行くか」
『えっ!?』
高「A、家はどこだ」
『ちょっと!!』
危険って言ったのに...!!
『2人共止まって!!』
私は2人を全力で止めるが...
銀「高杉、担げ」
高「嗚呼」
『きゃっ!!』
晋助に担がれてしまった
『下ろして!!』
高「下ろさねェ」
ジタバタと暴れても、抵抗しても晋助は下ろしてくれなかった
銀「下ろして欲しけりゃ家まで案内しな」
『無理矢理すぎだよっ!!』
高「こうでもしねェと俺達を連れてかねーだろ」
ここまで来て引き返せなんて言えないし...
銀時と晋助は私が押しに弱いって事を知ってて...
『はぁ...ここからは自己責任だよ...』
銀高「「わーってる」」
ニヤリと笑う2人にため息を零し
私は住処としていた洞窟まで2人を案内をする
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透明哀歌 - この小説、本当に大好きです!更新頑張ってください!! (2019年4月3日 2時) (レス) id: 2a668a49bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:外夢 | 作成日時:2019年3月27日 19時