【銀魂】修羅に生きる半妖少女5 ～憂愁～ (ページ21)

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百八十四ページ21

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『松陽を助けに行く』

私の決断に皆は黙り込んでしまった

銀「A...お前、奴らの強さを一番分かってるだろ!?」

『わかってる...』

銀「いくらお前が強くたって...!!」

『私に考えがあるの』

1人で彼等に挑もうなんて到底思っていない
彼等に挑むにはこちらもそれ相応の数の兵が必要だから
それに彼等の他に多くの兵が向こう側にいたら尚のことこちらにも兵が必要だ

私は自分の考えを皆に伝えた

桂「確かに、その方が可能性としては...」

高「だが...」

そう...私の考えは多大なリスクを背負う
そして時間もかかる

その間に松陽が殺されてしまう可能性だってある
それに助け出さなければずっと松陽が投獄されたままの可能性だってあるから

『私は松陽を救えるのなら...』

『再びこの手を血に染める事になろうとも厭わない』

私は松陽を救う為に剣を抜く
けれど...

銀「駄目だ」

『えっ』

銀時は許してくれなかった

銀「お前は連れて行かない」

『どうして...』

銀「お前にこれ以上辛い思いはさせたくないんだよ」

『そんな...皆だって同じだよ!!皆辛い思いをしてる!!』

銀「A、お前を連れて行ったらきっとお前は壊れちまう...」

銀「必ず松陽は俺達が連れ戻す、だからそれまでここで待っていてくれ...」

そんなのイヤだよ...

私なんて壊れていいよ
辛い思いをしたって構わない

それを皆が望んでいなくても...

『辛いのはもう慣れてるから...』

再び串刺しにされても焼かれても埋められても大丈夫
もうとっくの昔に慣れちゃったから

誰かひとりが苦しむのなら私が苦しむし
誰かひとりが犠牲になるのなら私が犠牲になる
誰かひとりが死ぬのなら私が死ぬ

もう良い子のままじゃどうする事もできない...

『ねぇ銀時...私、もう良い子はやめるね』

銀「は...?」

『私、決めたの...そして約束したの...』

私は刀を鞘から抜いた

銀「おい...」

『私は私が美しいと思った生き方をするし、この命を懸けても私は私が護りたいものを護る』

そして髪を

シュッ!!

バッサリ斬った

『覚悟はもうできてる』

この剣を抜いた時
それは私が本当に護りたい物を見つけた時

私の意志は揺るがない
松陽を助けられるのなら女だって何だって捨ててやる

『銀時、私も行く』

桂「銀時...」

銀時は私に近付くと短く斬った髪に触れた

銀「これがお前の覚悟か」

『嗚呼、これが私の覚悟だ』

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