BLACK TrackONE【4】 (ページ6)

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Side RED

「ホテルで走り回らないよ、危ないからっ」

元気いっぱいの大我の声がロビーに響いて笑いがこみ上げる。

キャーッ！とはしゃぐ子どもたち。

子どもたちはアトラクションで濡れた上に雨に濡れたというのに、初めてのディズニーホテルにあちらこちらのミッキーを探し始める。

「俺、Check inしてくるから、
大我、子どもたち拭いてあげて」

「早く終わらせてね…」

やれやれと大我が追いかけ回す。
まぁ大我が捕まえられるのは優吾ぐらいだと思うけど、笑

「すぐ風呂入って～！」

「Dahaha、みんな一緒に入るには狭いね」

男六人。
ギュウギュウになるだろう。
大我は躊躇わず、慎太郎が服を脱ぐのをもたついているのを手伝ってる。

「はっくしゅっ！」

「ほくちゃーん、おいで。寒かったね」

タオルに身を包んで少し青い顔で立ってる北斗。
服を脱ぐように言う。

「ジェシー、樹のパンツがなーい！」

「He！？」

樹に呼び出されて、振り返ると、
「樹のはこっちだよ」と北斗が教えてくれる。

「入らないの～？風邪引くよ！」

「すぐ行くー！笑」

大我の声はやっぱりよく響くな、なんて思いながら、やっと温かいお湯を浴びた。

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Side BLUE

レストランから部屋に戻る。美味しかったな。
ミッキーがたくさんいて、楽しい。
トイレにもいっぱいミッキーいる！

「ホテルは楽しいね北斗！」

山のアトラクションは怖かったけど………

「…樹、」

「どーしたの？早くしないと…
優吾たち、もう行っちゃったよ？ほくと？」

その時、突然。パタン。と、北斗が座り込んだ。

「はぁっ、……はぁ、樹、…さむいよ」

「えっ？北斗、お腹痛いの？……パパ！大我！」

「しんどいの…んん、ｸﾞｽｯ」

もうトイレの外に出てしまったパパたちを呼びに行く。

「…あれ、どっち………？」

広い広いロビーと沢山の人。

「あっ、パパ！！
北斗が！！！北斗が泣いてるの！」

走って呼びに行く。

「ちょっ、…どうしたの？」

大我と慎太郎、優吾を写真で撮っていたパパの手を引っ張る。

「北斗！！…ごめんね。
気付かなくて…しんどかったね」

パパに抱きついている北斗。

「樹、教えてくれてありがとう」

ジェシーにぽんぽんと撫でられる。

ベッドの上はミッキーとミニーがキスをしあっていたけど、北斗は苦しそうな顔をしていた。