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Side YELLOW
「ほくとっ！」
思ったよりも大きな声が出た。
でも、声はかれていた。
「ふぇっ…うう〜」
「……よく頑張ったな」
苦しそうなうめき声。
術後は一時的に胸腔ドレーンという管がついているし、酸素マスクや腕にもいろいろ付けられている。
今は抱っこはしてあげられないけど、
今すぐにでも抱きしめてやりたい。
「傷は全く消えるわけではないのですが、
目立たなくなると思います。
心配していた反回麻痺も無く、
ドレーンが外れて体力が戻れば退院です。」
樹先生が無事に終わったことを伝えてくれて、
ふっと力が抜けた。
良かった…安堵の涙が出てくる。
泣き虫なのは俺も一緒だったみたいだ。
「良かったね…北斗、」
慎太郎はニコニコとまた北斗の頭を撫でる。
こんなときは泣かないんだからズルい。
「しっかりしなさい、」
母さんからバシッと叩かれて、
「いってぇ！」なんて叫ぶと、ふにゃり、と北斗が笑った。
いつか、北斗が体の傷のことを聞いてきたとき、
何か辛いことがあったとき、嬉しいことがあったとき、
俺はあの日記と、抱っこ紐と一緒に。
北斗が頑張ったことを伝えていくからね。
Fin
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
最後は駆け足になりましたがこれにて完結です。
再度のご注意ですが、医療従事者ではないので
見苦しい点があったかもしれませんが！
あくまでフィクションということで、
よろしくお願いします。
よろしければ評価やコメント、
Twitterお題箱にて感想等もお待ちしております(^^)
2020/12/10
あーちゃん
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2020年9月3日 21時
