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Side BLACK
「……北斗。分かる？」
目を開けたら、そこには樹がいた。
泣き腫らした目をしてる。
「…びっくり、したよね………」
どうしようもなかった苦しさはもう消えていたけど、それは酸素マスクのおかげだと、こもる声で気付いた。
黒田先生が近寄ってきて、少し微笑んだ。
「最近、咳が続いてたね。
気管支の損傷による出血。
咳の勢いで出てきたから怖かったでしょ。
安心して。他の病気とかじゃないからね。
血小板も低くて出血しやすい状態だったから余計かな。
呼吸安定するまで、入院がしばらく必要だけど。
……ちょうど輸血も終わるね」
そう聞いた俺はただ頷いた。
安心からか、ギュッと樹の手を掴んでいた。
「…北斗？どっか、くるしい？」
「んーん。……みんなは？」
「もうお昼ご飯だよ。俺だけとりあえず残ることにしたの。みんな仕事行っちゃった」
樹は、最初は驚いたようだけど、そう言って笑った。
「丸1日寝てたの…俺。
ジェシー、怪我してなかった？」
「うん、大丈夫。お前こそ、もう痛いとこない？
アイツすげぇ焦ってたから、ちゃんと連絡しとけよ。まぁ心配してたのは皆んなだけど。」
「…うん、痛くないよ」
「そう」
樹は俺から視線を外してて、黒田先生と会釈しあったあと、そのまま窓の外を眺めていた。
「……樹。…昨日、寝た？」
「んー？」
樹は視線をまじらせないままで苦笑い気味に口角をあげた。
仕事は多分、それぞれ入ってたし、樹が今そんなに個人の仕事無いってのは分かってんだけど。
それにかまけて数日頼りきりだったのは俺の方で。
「心配かけて、ごめん。」
俺はただただその言葉しか出てこなかった。
「北斗、こんな苦しい思いさせたの俺じゃん。
早く病院に連れてくればよかったし、昨日だってレッスンの最後、俺が参加しようなんて言わなければよかった話なのにさ。」
「違う、それは。……分かってた。
昨日は…あそこで無理したら限界越えるって分かってたのに、結局、迷惑もかけちゃったし。
自業自得なんだから、」
「……ハッ、珍しいじゃん。自分で反省して」
樹は一瞬きょとん、としてこちらを見たあと、そう笑った。
「確かに、」と笑い合うと気持ちも体も楽になった気がした。
「……樹、ありがとう。」
「んー？いや、俺も北斗には、たくさん感謝してるよ」
「そ。」
「あ、おい！(笑)
ライブのときの悪ノリやめろよ(笑)」
やっぱり、いつも通りが1番だ。
fin
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あーちゃん(プロフ) - サンリオさん» 長編の長編なのに（笑）読んでいただきありがとうございます！そう言ってもらえて嬉しいです。更新しばらくお休みしますが、他の作品を更新していきますのでよろしければぜひ(^^)ありがとうございました！ (2020年4月26日 20時) (
レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
サンリオ(プロフ) - 最初から全部見させていただきました。引き込まれて物語に感動しました (2020年4月26日 20時) (レス) id: 5077a20014 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - Reiyuさん» ありがとうございます〜(TT)初披露のとき、この曲聞いて震えたの今でも鮮明に覚えてます。私も大好きな1曲です！お楽しみいただけて良かったです。今後もよろしくお願いします！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - haru0712さん» わー、一気見してくださったんですね！嬉しいと同時に恥ずかしい…笑 ありがとうございます！こちらが願望でそう見えてるのかもしれませんがw今後もよろしくお願いします！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: 2a9750e174 (このIDを非表示/違反報告)
Reiyu(プロフ) - Rollin’。凄く凄く大好きです。曲は元々好きでしたがあーちゃんさんの小説のおかげでさらに好きになりました！とても面白いお話をありがとうございました。次回作も楽しみにしています！！ (2020年4月22日 21時) (レス) id: c35ca9cb0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2020年4月3日 15時
