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｢ちょっと、すみませ｣
北斗はゆっくりと立ち上がると、ガタン、と音を立てて、椅子に体重をかけた。
｢っ、俺も、失礼します｣
そのままフラフラと会議室を出ていくのを追いかけた。
｢っ、北斗！北斗、大丈夫かっ｣
廊下を出てすぐ、しゃがみこんでいる北斗を見つけた。
｢っ、はぁ、はぁ、…ちょっと、待って…｣
目眩があるのか目頭を押さえた北斗は、呼吸がしずらいのか、マスクを外して大きく口を開けて息を切らしている。
｢はぁはぁはぁっ、っ、はぁ…っ、ﾊｯ｣
｢北斗、大丈夫だから、ゆっくり呼吸してごらん｣
このままじゃ北斗は過呼吸になりそうな勢いで、短い呼吸を繰り返す。
えっと、こういう時どうすんだっけ…
俺も思ったよりパニックで、背中を摩りつつ、周囲をキョロキョロ。
｢大丈夫？北斗、体調悪くなっちゃった？｣
振り返れば、高地が出てきてくれた。
｢こち、どうしよ｣
｢と、とりあえず、どっか横になれるとこに…｣
高地があっちだ！って指を指す。
｢っ、はぁっ、｣
｢ほくと！｣
立ち上がらせようとしたけどまたガタンと座り込んでしまった。
呼びかけるけど、北斗は唸るだけ。
｢ジェシー、運べそう？｣
｢OK,try｣
なんて言うけど、無理だろ…と思いつつ、お姫様抱っこしてみる。
何とか抱えることが出来て、少し熱い体を落とさないように歩く。
｢北斗、寒くない？｣
｢はぁはぁ、ごめ、はぁ、｣
ソファーに寝かせると、息遣いも落ち着いてきたけど、少し震えている。
ブランケットをかけて、手を握ってあげる。
おでこは熱いけど、手は冷たいし、爪や唇の色も良くない。
様子を見兼ねた高地が暖かい缶コーヒーを買ってきて、俺が握ってない方の手に持たせた。
数分後、みんなも戻ってきた。
｢打ち合わせ、今日のところは終わりにしよう。
お疲れ様。北斗、びっくりしたね…大丈夫？｣
樹が優しく問いかけると、ゆっくり目を開く北斗。
｢いつから調子悪かったの？
教えてくれたらよかったのに…
長引いちゃって辛い思いさせたね｣
慎太郎も心配そうに見下ろした。
｢昨日…はぁ、夜、あんまり寝られなかった…
それで、朝…熱出てっ、でも、｣
言葉に詰まった北斗はコーヒーを持つ手を胸元に持っていき、もう一度深呼吸した。
動悸があるんだろう。
｢っ、なん、で……｣
｢ん？｣
｢ずっと、ちょーし、よかった…｣
俺が聞き返すと、ギュッと手を握り返した。
その目からは今にも涙が溢れそう。
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あーちゃん(プロフ) - Sakuさん» お楽しみいただけて何よりです〜こちらこそ、ありがとうございます！LOCKLOCK続編もお楽しみに〜 (2019年10月13日 23時) (
レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
Saku(プロフ) - BLACK読ませていただきました！最高でした！ありがとうございます またたまにある黒田先生との絡み楽しみにしてますね笑 これからも無理なく更新頑張ってください！ (2019年10月13日 17時) (レス) id: 6e7b6bb8a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - ななさん» ありがとうございます〜♪はい！是非ともパート3でも遊びに来てください！嬉しいですー！頑張ります(^^) (2019年10月12日 7時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました。辛くて切ない中にも、みんなの優しさやあたたかさを感じられてとても素敵なお話でした。移行先でもあーちゃんさんの小説を読めるのを楽しみにしております。 (2019年10月11日 22時) (レス) id: e1e336f268 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - くりさん» ありがとうございます〜！けっこう難しかったですが、私も楽しみながら書かせてもらいました！またお願いします〜 (2019年10月8日 6時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年9月20日 12時
