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side RED
「ドラマ、決まったんだ。
迷惑、かけるかもしれないけど、頑張りたい」
そう報告があったのはそれから数日経った、全員での仕事の時。
体調もよかった中で反対する理由も無いし、むしろみんな祝福の言葉をあげた。
さらに数日。
もうすぐ始まるライブの打ち合わせ。
北斗はいつもの如く、マスクをしてやってきた。
但し、1番遅く。
「北斗おはよ〜……なにぶつぶつ言ってるの(笑)」
荷物下ろしながら何か言ってる北斗に笑った。
「えっ?あー、ドラマのセリフが、専門用語ばっかりでなんも分からなくて(笑)
セリフの量は多くないんだけど、監督が長回しが好きだから」
「あー、薬品の名前とか?」
「そんな感じ」
すげーって感心してる慎太郎。
今回、北斗は科学系サスペンスの調査員輔佐役。
台本を見せてもらったら、真っ黒で、北斗の努力を知る。
「正直、本読みしても、前の役者さんも既にやってたのに降板したらしくて、新鮮だーって言われちゃって…制作チームも出来上がってた。
俺だけ後出しジャンケンで少し居心地よくないから、頑張って追いつくよ」
「そっか。まぁ、楽しんでいけよ!」
樹が言うと、北斗はありがとうと微笑んだ。
なんだか少し、疲れてるのか?
そう思ったのは、打ち合わせが始まって1時間が経った頃。
「いや、でも、そこは_っ、____」
「そこは敢えて変えないってのも良いかなって」
なんだその変な間は。
眉間に皺を寄せた北斗は時折、そんな風に言葉を詰まらせた。
でも、最近調子も良かったし、言葉を選んでいるだけだろう。
それぐらい真剣な目の北斗に声をかける人は居なかった。
終盤に差し掛かった頃、ヒートアップしてきたのはスタッフさん同士だった。
技術さんはこういうことがしたい、でも統括の方は予算の問題提起をして、正直俺達が前に出ることは出来ない。
けれども、俺たちに真剣に向き合ってくれるんだとわかり、嬉しくもある。
「だから、アナタのアイディアを否定してるんじゃなくて、すこしボリューム感を考え直して再提案してくださいよ」
「それが出来たらとっくにやってます!」
出るに出れないこの雰囲気。
ふとツンツンと肘でつつかれて横を見る。
こーちが顎で、あっち、て指した方を見たら、
北斗が俯いていた。
体調が悪いんだろうか、いや、でも…
残念ながら、俺と北斗の間には大我、慎太郎、樹がいて、樹に気付いてもらおうとするが、樹もまぁまぁなんて、なだめ役に入っちゃった。
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あーちゃん(プロフ) - Sakuさん» お楽しみいただけて何よりです〜こちらこそ、ありがとうございます!LOCKLOCK続編もお楽しみに〜 (2019年10月13日 23時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
Saku(プロフ) - BLACK読ませていただきました!最高でした!ありがとうございます またたまにある黒田先生との絡み楽しみにしてますね笑 これからも無理なく更新頑張ってください! (2019年10月13日 17時) (レス) id: 6e7b6bb8a7 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - ななさん» ありがとうございます〜♪はい!是非ともパート3でも遊びに来てください!嬉しいですー!頑張ります(^^) (2019年10月12日 7時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - リクエスト書いていただきありがとうございました。辛くて切ない中にも、みんなの優しさやあたたかさを感じられてとても素敵なお話でした。移行先でもあーちゃんさんの小説を読めるのを楽しみにしております。 (2019年10月11日 22時) (レス) id: e1e336f268 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - くりさん» ありがとうございます〜!けっこう難しかったですが、私も楽しみながら書かせてもらいました!またお願いします〜 (2019年10月8日 6時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あーちゃん | 作成日時:2019年9月20日 12時