お見舞い《リク》その1 ページ11
side YELLOW
北斗が目が覚めて約1ヶ月。
まだ冬の寒い日に、北斗はやっと無菌室を出られた。
それはつまり、リハビリの始まりでもあった。
長い間ベッドから自力で起き上がることも難しかった北斗。
ダンスやアクロバットなんて以ての外、
まずはベッドからトイレまで歩けるようにならなければならなかった。
体調が良くなってきて、思考力だけはしっかりしてきたから、上手くいかない毎日のリハビリがとても苦しそうだった。
立ち上がる。
一歩踏み出す。
また一歩踏み出す。
もう1歩。
それが精一杯で、また｢アイドル｣という仕事が出来るんだろうかと落ち込んでいるのは明らかだった。
でも、やっと、面会の許可がでたから。
とっておきのサプライズ。
｢あ、除菌しといてね｣
俺は2人に手袋を外させ、シュッシュッシュッとアルコールをかけた。
今やSixTONES全員ポケットに必需品になってる。
______________________________ｺﾝｺﾝ
｢北斗〜！入るよー！｣
｢ほーい｣
声色が良い。体調は悪くないみたい。
俺はニヤニヤしながら扉を開けた。
｢｢おじゃましまーす｣｣
｢っ？！…えっ！？なんで！？｣
北斗は2人の声に固まっていた。
｢……え、ほんとに、風磨と健人？｣
｢この後に及んで偽物に来て欲しかった？｣
健人がアハハと笑う。
｢B.I.Shadow揃っちゃったね(笑)｣
北斗が凄い顔したまま俺を見るから、言ってやるとパシッと叩かれた(笑)
｢これだけ元気なら問題無いな(笑)｣
風磨が上着を脱ぎながら言って、北斗は複雑そうな顔をした。
マスクで誤魔化してるつもりかもしれないけど？
まぁまぁ、と俺が2人を座らせ、2人の上着をハンガーにかけた。1番後輩ですから←
｢……体調はどう？｣
｢うん、凄くいいよ。
やっと食欲も戻ってきた。
量は前の半分ぐらいしか食べれないんだけど｣
健人が凄いじゃん！ってわしゃわしゃニット帽を撫でる。
やめろー！なんて言ってるけど、嬉しそうで何より。
｢そうだ、お見舞い。
定番だけど。これ、俺が選んだ｣
風磨が紙袋を取り出した。
｢はぁ！？
俺が選んでお前はダメだダメだ言ってただけだろ！｣
健人がガミガミ言ってるのは無視する北斗も何やかんやで結構マイペース。
｢ありがとう。開けるね｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 637人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あーちゃん(プロフ) - ゆづぃーさん» ご愛読、コメントありがとうございます(^^)勿論全てフィクションですが、笑 のめり込んでいただいて嬉しいです！今後もよろしくお願いします！ (2021年4月14日 6時) (
レス) id: 12865d1db9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづぃー - 北斗のつらさと、メンバーのつらさがリアルで本当にこんなことがあったのでは、ないかと不安になりました笑 とってもおもしろかったです♪ (2021年4月13日 23時) (レス) id: 810e0e885e (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - Sakuさん» ありがとうございます〜私も書いてて楽しかったです！今後もよろしくお願いします (2019年9月19日 17時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - とうふさん» お楽しみいただけて何よりです！また遊びに来てくださーい！ (2019年9月16日 8時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - メロンパンださん» お返事が遅くなり失礼しました(^^;リクエストありがとうございます！了解しました〜お待ちください♪ (2019年9月16日 8時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年8月31日 9時
