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side BLACK
前髪をポンパドールにパチンと止めて、
顔中に貼ってあるニキビパッチを剥がして、
泡をたっぷり作り上げて、顔を洗う。
歯を磨く。
寝癖を少しだけ手ぐしして整えて、
スキンケア用品に手を伸ばす。
抗がん剤をやってからは特に肌が敏感だ。
ニキビパッチを貼っていた顔だけではなく、
点滴の跡が残る腕などにも塗りまくる。
これがまたアイドルという職業柄、厄介だ。
少しベタつきの名残のある手を洗って、
キッチンに向かう。
今朝は早いから、味噌汁ぐらいは作ろう。
一人暮らしの男の家らしくはないだろうけれど、
うちの冷蔵庫は常に充実している。
コンコンコンコンと包丁が音を立てる。
母さんたちは、うちに来るともうキッチンに立たせてはくれないが、俺はこの音が好きだ。
少し残念なのは、ココで少し疲れを感じ始めるぐらい体力が落ちていること。
｢ふぅ、よっと〜｣
購入して間もないキッチンチェアに腰掛ける。
くるくる回せば座高が変化するやつ。
貧血があるから立ってるのが辛いだけで、
座っていれば平気。
手のひらで豆腐を切って鍋の中に入れる。
このなんとも言えない感触もたまらない。
換気扇のゴォーという音と、グツグツ鍋が沸騰する音が混ざって心地よい。
ゆっくりと立ち上がって、目眩がないのを確認したら、食器棚からお椀とお茶碗、お箸を取り出す。
味噌汁とご飯をよそって、箸と共にテーブルに並べる。
洗ったばかりの食器たちの中からコップを取り出して、冷蔵庫に用意していたピッチャーからお茶を注ぐ。
んー、冷たい。
ポットにミネラルウォーターをそそぎ、スイッチを押して暫し待つ。
ポンッとお湯が湧く音に思わず頬が緩む。
少し薄まってしまうが、コップの緑茶にお湯を注いだ。ついでにピッチャーもお湯でかさ増し。
そのうちいい味を出してくれることを期待して。
やっと座って両手を合わせる。
何かが足りない。
……いけない。大切なものを忘れていた。
冷蔵庫から納豆と醤油と卵1つを出して、
もう一度戻る。
｢いただきます。｣
カッカッカッと箸で納豆を混ぜて、
卵をパカッとご飯の上へ。
ちょびちょびと醤油を両方に垂らしたら、
スｰｯと静かに味噌汁をそそる。
ゆっくりと咀嚼しながら、13時までの予定を考える。
時刻は8時48分。
せっかく時間もあるし、念入りに浴槽の掃除でもしておこう。
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あーちゃん(プロフ) - ゆづぃーさん» ご愛読、コメントありがとうございます(^^)勿論全てフィクションですが、笑 のめり込んでいただいて嬉しいです！今後もよろしくお願いします！ (2021年4月14日 6時) (
レス) id: 12865d1db9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆづぃー - 北斗のつらさと、メンバーのつらさがリアルで本当にこんなことがあったのでは、ないかと不安になりました笑 とってもおもしろかったです♪ (2021年4月13日 23時) (レス) id: 810e0e885e (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - Sakuさん» ありがとうございます〜私も書いてて楽しかったです！今後もよろしくお願いします (2019年9月19日 17時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - とうふさん» お楽しみいただけて何よりです！また遊びに来てくださーい！ (2019年9月16日 8時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
あーちゃん(プロフ) - メロンパンださん» お返事が遅くなり失礼しました(^^;リクエストありがとうございます！了解しました〜お待ちください♪ (2019年9月16日 8時) (レス) id: fc9b1a9ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あーちゃん
| 作成日時：2019年8月31日 9時
