橙色のカーネーションに誘われて【スタマイ】

「To Revel」２ ページ21

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槙side


槙「何か、あそこ騒がしくないか？」

桧山「神楽たちか。」

A「あの感じだとまた娘のことだと思います。なんか、羽鳥さんに恋をしたみたいで(笑)」


突然の泉の告白に一瞬時が止まりかけた。

桧山「ん？お嬢さんのお嬢さんが羽鳥に恋か？」

A「…、ええと、はい！お嬢さんのお嬢さんです！」

槙「いきなりの爆弾投下だな。亜貴が絶対許さないんじゃないのか？」

A「まさにその通りで。亜貴く…、か、神楽さん、もうショック受けてて認めないんです…(笑)」


泉、亜貴のこと『亜貴くん』って呼んでいるのは俺達も知っているわけだけど、知らない体になっているのか？

結婚して、子供もいるのに遠慮しているのか、小っ恥ずかしいのか定かではないけれど、幼馴染としては、亜貴がこうして『自分で選んだ人』とああして幸せそうにしているのを見ると、


槙「亜貴くん、」

A「え？」

槙「って、呼んでなかった？俺達の前でも気にする必要ない」

桧山「亜貴くん。そう言えば神楽がお嬢さんに呼んで欲しいと言ったんだっけな。」

A「ま、槙くん…！それに桧山さんも…、恥ずかしいです…！！！」

槙「はは(笑)ごめん、で、羽鳥が初恋の相手になったんだっけか？」

A「もう…、あ、はい、そうみたいです」



事の経緯を聞いてみると、何とも羽鳥らしい。
亜貴が結った髪型を『お姫様』と言いながら手を差し伸べた、ねえ。





♀「はーくん！！♡」

羽鳥「なあに？」

神楽「はーくん！？ほんとやめて！！！！」



そんな時、ウッドデッキの方から３人の声が一際目立って届いてきた。




A「かぐ、らさん、なんかご立腹、でしょうか？」

桧山「そうみたいだな。というかお嬢さん、亜貴くんと呼ばないのか？」

槙「……クッ」

A「あ、ああああ…っ、ひ、桧山さん…！！」



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