「またひとつの未来を」/ 神楽亜貴 ◆ ページ14
*REQUEST-2人目、報告はいつものバーで?-
神楽「ただいま。」
今日も帰宅すれば、玄関先でAと娘が一緒に満面の笑みで出迎えてくれる。
A「おかえりなさい」
「おかえり!ぱぱ!」
なんてことない日常だけれど、神経張り巡らす仕事の疲れを癒してくれる時間でもある。
ただ、今日のAは、心なしかいつもより元気がないようにも見えた。
神楽「A、体調悪いの?」
A「え?」
神楽「なんかいつもより元気ないよ?」
そっと首元に手を添える。
すると、Aの胸に抱かれていた娘が僕の方へ手を伸ばし、今度は僕が抱っこする形となる。
「ぱぱ!!!!あのね、ままね…!!!」
A「ああぁあ!!…大丈夫です!元気です!ほら…!!」
娘の口を塞ぎ、明らかに何かを隠した様子。
娘もそれに対して何も言わず、いつも通りにこやかに受け入れた。
神楽「ふーん。そっか。なら良かった。」
何でも顔に出るAだから、嘘ついて何かを隠していることは明白なんだけど、場所が場所だし、変に追及するするのは控えた。
.
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夕食を摂り、お風呂に入り、娘を寝かしつけ、ここまではいつも通りの日常だった。
注意して彼女を観察してみたけれど、特に変わったところはない。
強いて言うなら…、
今日は少し大人しい。
ソファに座り映画チャンネルをつけ、隣でクッションを抱きかかえぼーっとそれを観ている彼女。
A「亜貴くん。」
神楽「ん?」
いつの間にか隣で正座をし僕に体を向けていた。
A「あの!大事なお話があるんです…!」
神楽「え、なに改まって。別れるとかなら話し合う前に却下だけど。」
A「はい?いやいやいやいや、そんなわけないじゃないですか…、なんで私が亜貴くんと別れる…、え、亜貴くん…、まさか…っ、」
急にパニックになって頭を抱えて次第に目が潤んでいく。
神楽「ちょっと。却下って言ったのになんてそんな悲観的になってるの。」
A「あ、ごめんなさい。」
神楽「それで?大事な話ってなに?」
A「あの…っ、」
目を擦り涙を拭い、Aの顔が次第に近づいてきて、そして、僕の右耳にそっと耳打ちをした。
.
A「亜貴くん、2人目です。」
神楽「…!!?」
いきなりの事に吃驚して、Aの方を向く。
頬を赤く染めて、嬉しそうにお腹を押さえていた。
神楽「本当に?」
A「…はい。」
思わず、ぎゅっと抱きしめた。
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水無月のぞみ - ヒロインの名前が、たまに『玲』になってるから直して下さい。変えられないと夢小説じゃないからね。 (2022年3月14日 5時) (レス) id: 90a3a483bc (このIDを非表示/違反報告)
鮎川あぐり(プロフ) - アニメLOVEさん» こんにちは。かしこまりました♪ (2020年9月27日 17時) (レス) id: 0e01340885 (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE(プロフ) - リクエストで、槙くんと子育てお願いします。子供は二人で (2020年9月27日 10時) (レス) id: 5ecae8dc9e (このIDを非表示/違反報告)
鮎川あぐり(プロフ) - アニメLOVEさん» 槙くん、かしこまりました♪ (2020年9月19日 9時) (レス) id: 0e01340885 (このIDを非表示/違反報告)
アニメLOVE(プロフ) - リクエストで、槙くんとラブラブしてほしいです!出来たらでいいのでよろしくお願いします (2020年9月19日 2時) (レス) id: 5ecae8dc9e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鮎川あぐり x他1人 | 作成日時:2020年5月12日 2時