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「連絡先…交換します」
その言葉にグルーシャさんは嬉しそうに目を細めた。
「あと…敬語じゃなくていいです」
グルーシャ「…いいの？」
「いいですよ」
マナ「ならAも敬語なしがいいんじゃない？」
「確かに…」
マナ「私はAと同じ部署のマナ。私も敬語なしでいいから」
私達はスマホロトムを取り出し、連絡先を交換した。
画面に表示される��グルーシャ��の文字。
それを見ていると何だか不思議な気持ちになってきた。
まさかこんな出会いが待っているなんて。
グルーシャ「Aさん」
「はい…あっ…うん？」
グルーシャ「空いてる日…教えて欲しい」
「え？」
マナ「女性に積極的なんだね…意外…」
するとグルーシャさんはマナの言葉に眉をひそめた。
グルーシャ「Aさんだから…Aさんじゃなければ誘ってない」
マナ「ふふ、そうだね。誰に対してもそんな感じ…ではないよね」
アオキ「Aさん、都合のいい日を教えてあげてくれませんか」
「行きたい場所があるの？」
グルーシャ「ない…でもどこかに出かけたいと思って…」
「…デート的な？」
グルーシャ「デート…そう…デート」
グルーシャさんは照れた様子でマフラーをクイッと上げた。
「家のカレンダー見ないとわからないからまた連絡するね」
グルーシャ「わかった。…また」
そう言うとグルーシャさんは私達に背を向けた。
しかしすぐさま振り返り、私を見つめた。
グルーシャ「一目惚れしたって…もう伝えたからいいよね」
「ん？」
グルーシャ「僕はAさんを狙ってる…そのつもりでいて」
その言葉に何も言えず、ポカーンとしていると。
グルーシャさんは「…可愛い」と呟き、去った。
マナ「可愛いだって…最強じゃん…一目惚れ…」
アオキ「最初からそう伝えるべきでしたね。でも結果的によかったです」
マナ「あんな感じなんですね…グルーシャさん…」
アオキ「彼はAさんを悲しませるような事はしませんのでご安心を」
マナ「A、進展があってもなくても話聞かせてね？」
「あぁ…うん…」
これは…夢ですか？
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作者名：トモ | 作成日時：2023年10月21日 21時
