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デンジ「最前列で見よう。試合が終わったら連れ出す」
「わかりました」
観客席と言っても椅子などは用意されていない。
まるで満員電車のように。
ぎゅうぎゅうになりながら立って闘技場を囲う。
デンジ「緊張するな…」
「はい…ん?」
すると背後から誰かが私の肩に手を置いた。
ワタル「Aちゃん…デンジ…」
手を置いてきたのはワタルさん。
キャップを被っているから一瞬気付かなかった。
「ワタルさ「シィーッ!」
この場でオーバーリアクションされては堪らん。
ワタルさんは人差し指を口元に当てた。
デンジ「驚いた…ここだったのか…」
ワタル「どうしてこんな所にいるんだ…」
「野生のポケモン達から聞いて…」
ワタル「次の戦いが終わったら俺達はここを摘発する」
「よかった…ポケモン達が保護されるんですね…」
ワタル「だからくれぐれも怪しまれるような目立つ行動はするな」
仕事モードのワタルさん。
潜入捜査と言う状況も相まって。
こちらにも緊張感が伝わってくる。
ワタル「気を付けろ」
そう言い残すとワタルさんは持ち場に戻った。
男「さぁ!次の戦いはダクマVSキリキザンだ!!」
リングに入るダクマと対戦相手のキリキザン。
この戦いを耐えれば逃げられる。
だからどうか怪我を負う事なく終わって欲しい。
男「賭けの時間だ!誰にいくら賭ける!!」
その言葉を合図に観客が賭ける相手と値段を提示していく。
「キリキザンに300!!」
「俺もキリキザンに500だ!!」
よく聞いてみると誰もダクマの名前を言わない。
ダクマ『私はいつも負けている…』
誰も負け試合に賭けたいとは思わないだろう。
「おいおい!誰もダクマに賭けねぇのか!」
「賭ける訳ねぇだろ!どうせ負ける!」
「ダクマに賭けるなんて金をドブに捨てるようなもんだ!」
笑いながらダクマを侮辱する観客。
その光景に怒りが込み上げてくる。
男「そろそろ締め切りだ!賭ける奴は「はい!!」
私は「はい」の言葉と共に勢いよく挙手した。
男「フードを被った女!キリキザンにいくら賭ける!!」
「ダクマ!!」
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トモ(プロフ) - 猫-MAO-さん» 多くの作品があるなかお気に入りの1つだなんて嬉しい限りです!ありがとうございます! (12月30日 12時) (レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
猫-MAO- - この小説、すごく面白くてお気に入りの1つです。これからも投稿頑張ってください! (12月30日 1時) (レス) @page2 id: dd1cedb082 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 豆さん» メリークリスマスです! (12月28日 5時) (レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
豆 - ちょっと遅れましたがメリークリスマスです (12月27日 21時) (レス) id: 5dd14be858 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - はるさん» レシラムのお陰でようやく進展しました!はるさんもメリークリスマスです! (12月25日 18時) (レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トモ | 作成日時:2023年10月6日 0時