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デンジ「あの建物か…」
森から離れた場所に佇むコンクリートの建物。
話を聞いていなければ至って普通の建物だが。
話を聞いた後だと恐ろしい要塞に見える。
ただよく見ると建物の周りを有刺鉄線の柵が囲っている。
ポケモン達は簡単には逃げ出せない仕様になっているのだろう。
「どうやって建物の中に入りますか…」
デンジ「賭けに来た客として入ろう」
「招待客しか入れないとかだったら…」
デンジ「その時は…逃げる」
「…御意」
私達はパーカーを羽織り、フードを深々と被った。
この建物で行われている事を知っている。
いかにもここに来た事を見られたくない人間に成りすます。
デンジ「行こう」
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「何だ…お前達は…」
１つしかない扉をノックすると男が出てきた。
デンジ「…俺達もいいかな？」
そう言うとデンジさんは札束を門番の男に渡した。
札束を手にすると男はわかりやすく笑みを浮かべた。
「へへっ…楽しんでくれよな」
楽しめるか！！
と心の中でツッコミを入れ、私達は建物に足を踏み入れた。
デンジ「絵に描いたような闘技場だな…」
扉の先に広がる光景に私は一瞬だけ目を背けた。
有刺鉄線に囲われた禍々しい闘技場。
その周りで戦いを眺める観客。
血だらけになり、ボロボロの体で戦うポケモン達。
男「カイリキーのクロスチョップだぁ！！」
マイクで会場のポケモン達や観客を煽る男。
観客は戦況に一喜一憂し、歓喜の声を上げたり、怒号を飛ばす。
負けたポケモンに浴びせられる汚い言葉に耳を塞ぎたくなる。
決して見てみて気持ちのいいものではない。
デンジ「壮絶…残酷…外道…それ以外の言葉が出てこない…」
「本当に…」
デンジ「Aちゃん…ポケモン達の目を見て…」
戦うポケモン達の目。
ここに連れてこられてどんな仕打ちを受けたのだろうか。
目に正気が宿っていないのだ。
正気が宿る目とそうでない目を見極める。
そんな展開を映画で見て「どう違うの？」と思っていた。
しかし実際に目の当たりにするとわかる。
死ぬまで戦う事を強制された彼らの目は死んでいる。
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トモ(プロフ) - 猫-MAO-さん» 多くの作品があるなかお気に入りの１つだなんて嬉しい限りです！ありがとうございます！ (12月30日 12時) (
レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
猫-MAO- - この小説、すごく面白くてお気に入りの１つです。これからも投稿頑張ってください! (12月30日 1時) (レス) @page2 id: dd1cedb082 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 豆さん» メリークリスマスです！ (12月28日 5時) (レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
豆 - ちょっと遅れましたがメリークリスマスです (12月27日 21時) (レス) id: 5dd14be858 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - はるさん» レシラムのお陰でようやく進展しました！はるさんもメリークリスマスです！ (12月25日 18時) (レス) id: f87b27dade (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：トモ | 作成日時：2023年10月6日 0時
