１３６ ページ36
.
準備を終えて診療所を出ると人だかりができていた。
カルマさんと村人達。
何の集まりかと聞いたら私達の見送りだと言うから驚いた。
マツバさんが帰る時間を事前に伝えていたらしい。
カルマ「具合は？」
「ふふ、元気になりました」
カルマ「それはよかった」
「ご迷惑をおかけしてすみませんでした…」
カルマ「迷惑なんて…私達の方こそすまなかった…」
そう言うとカルマさんと村人達は頭を下げた。
「お姉ちゃん…あの…」
庇う私に石を投げたのは子供だったようだ。
泣きながら「ごめんなさい…」と言ってくれた。
「気にしてないから大丈夫」
「でも危ないから石を投げるのは禁止だぞ」
私は子供の頭を優しく撫でた。
カルマ「マツバから聞いた。キュレムの今後について…」
「キュレムは私達と一緒に行きます。…いいですか？」
カルマ「私にダメと言う権利はない。キュレムを頼むよ」
その言葉に頷くと私はモンスターボールを投げた。
この状況で出すポケモンは決まっている。
カルマ「キュレム…」
.
『冷たくて…気持ちいい…』
キュレム『そうか…』
『私達ね…キュレムの過去を知ってるの…』
キュレム『最後に現れた男から聞いたのか？』
『えっ…何でわかったの…？』
キュレム『私を陥れようとした男達と同じ匂いがした』
『血の繋がりはあるけど…カルマさんは…』
キュレム『わかってる…ただ匂いが同じと言うだけだ』
『カルナさんの孫…カルマさんのひいおじいちゃんが本を書いてたの…』
キュレム『本…』
『死ぬ間際…自分の行いを反省したカルナさんが孫に話したんだって…』
キュレム『それを読んだのか…』
『キュレム…私の我儘を聞いて欲しいんだけど…』
キュレム『何だ』
『帰る時に…カルマさんと話してくれたら嬉しいなって…』
キュレム「私を守る為に尽力したとAから聞いた」
キュレム「私がAと出会う日まで守ってくれた」
キュレム「礼を言う」
キュレム「カルマ」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 167人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
はる - 応援してます！ (9月12日 15時) (
レス) id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます！そう言って頂けて嬉しい限りです！更新頑張ります！ (9月12日 6時) (レス) @page50 id: ba8d882ed0 (このIDを非表示/違反報告)
はる - とても面白い作品でした。このあとの話がとっても気になります！更新を楽しみに待ってます。 (9月10日 21時) (レス) @page48 id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - リサさん» 更新日時等は未定です。私自身が素敵だと思える作品を読者様にお届けしたいので更新頻度に波があるかもしれません。更新を楽しみにして頂きありがとうございます。 (9月4日 22時) (レス) id: 1e3db49e75 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 次の更新はいつですか？ (9月4日 21時) (レス) @page47 id: a9b99ba3cf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：トモ | 作成日時：2023年7月23日 22時
