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 キュレムside



「ハァ…ハァ…」



肩で息をする女。

おぼつかない足取りでこちらに向かってくる。



私がいる場所と人間達がいる場所。

それぞれは島であり、その間には川が流れる。

誰も私の島には降り立たない。



いつも正面から私を睨み付けてくる。

私の味方をする者はいない。



「またあんたか…」

「しつこいんだよ…」



誰もが私の敵として私の正面に立つ。

そう思っていた。

しかし。



「キュレムは…ハァ…ハァ…キュレムは…やってない…!」



私は耳を疑った。



















.



















「キュレムを…責めるのは…やめてっ…」



私の島に立ち、私を守るように背を向ける女。

小さな背中が不思議と私よりも大きく見えた。



「それはもう聞き飽きたんだよ…!」

「何回も何回も…犯人はキュレムじゃないって…!」



聞き飽きるくらい…

何回も何回も…

私を庇っていたと言うのか…



カルラ「君の気持ちはわかるが…証人がいるんだ…」

カルラ「子供を疑うのはやめてくれないか…」



そう言うと男は側に立つ子供に視線を移した。

私に対して恐怖心を抱いているのだろう。

子供の体は小刻みに震え、今にも泣き出しそうだ。



「私は…何度でも言います…キュレムは犯人じゃない…」



なぜ…

この女は…

私を庇うんだ…



キュレム「昨日の礼のつもりか…同情などいらん…」

「同情じゃ…ない…あと…昨日の礼って…何…」

キュレム「こんごうだまとやらを…」

「あぁ…それか…ごめん…一瞬…何の事だろうって…」



昨日の礼で来たのではないのか…

だとしたらわからない…

尚更…



「ハァ…ハァ…ハァ…」



女から伝わってくる体温が高い。

病に蝕まれているのは一目瞭然。

こんな体のお前を突き動かしたのは何だ。



「キュレムは…やってない…」



私はなぜ言わないんだ。

人間であるお前の言葉など信じないと。



.

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はる - 応援してます! (9月12日 15時) (レス) id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (9月12日 6時) (レス) @page50 id: ba8d882ed0 (このIDを非表示/違反報告)
はる - とても面白い作品でした。このあとの話がとっても気になります!更新を楽しみに待ってます。 (9月10日 21時) (レス) @page48 id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - リサさん» 更新日時等は未定です。私自身が素敵だと思える作品を読者様にお届けしたいので更新頻度に波があるかもしれません。更新を楽しみにして頂きありがとうございます。 (9月4日 22時) (レス) id: 1e3db49e75 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 次の更新はいつですか? (9月4日 21時) (レス) @page47 id: a9b99ba3cf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:トモ | 作成日時:2023年7月23日 22時

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