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マツバ「怪我はないみたいだね…」
シナモン「キュレムはいたの…?」
シナモンさんの問いに無言で頷いた。
マツバ「威嚇とか攻撃は…」
「1歩…たった1歩…近付いただけで拒絶されました…」
マツバ「そうか…警戒されて当然だけど…辛いね…」
シナモン「辛いと思うけど…それは自分を守る為の行動よ…」
「はい…あと…これを…」
私はポケットからこんごうだまを取り出した。
シナモン「こんごうだま…よね?」
「多分…いや…絶対にそうだと思います…」
マツバ「見つけられたね…ようやく…」
「住処の…洞窟の…入口の端に落ちてました…」
シナモン「目的は達成したわね…」
マツバ「うん…そうだね…」
「はい…」
こんごうだまを見つける。
それこそが私達が旅に出た理由。
紆余曲折ありながらも達成できた。
もっともっと喜んでいい。
泣きながら抱き合うくらい喜んでいい。
なのに私達の表情はどこか浮かない。
それはきっと心にキュレムがいるから。
シナモン「カルマさんのところに行きましょう…」
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カルマ「そうか…拒絶されたか…」
「当然っちゃ…当然ですよね…」
マツバ「でもやっぱり優しいポケモンだよ…あれほどの酷い仕打ちを受けていながら威嚇の攻撃をしないなんて…」
シナモン「カルマさんはそれをわかっていたからAを1人で行かせたのよね?」
カルマ「あぁ…女性1人なら威嚇の攻撃もしないんじゃないかと思ったんだ…」
こんごうだまを見つけたのに…
モヤモヤする…
シナモン「そっとしておきましょう…それが彼の為よ…」
マツバ「そうだね…」
シナモン「今夜はこの村に泊まって…明日中に発ちましょう。ダンデ達には私が連絡するわ」
わからない…
このままでいいのか…
キュレムにとって…
最善とは何なのか…
私にはわからない…
恐らく…
キュレム本人も…
わからないのだろう…
「へっくしゅんっ…」
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はる - 応援してます! (9月12日 15時) (レス) id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - はるさん» ありがとうございます!そう言って頂けて嬉しい限りです!更新頑張ります! (9月12日 6時) (レス) @page50 id: ba8d882ed0 (このIDを非表示/違反報告)
はる - とても面白い作品でした。このあとの話がとっても気になります!更新を楽しみに待ってます。 (9月10日 21時) (レス) @page48 id: 711a76c71a (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - リサさん» 更新日時等は未定です。私自身が素敵だと思える作品を読者様にお届けしたいので更新頻度に波があるかもしれません。更新を楽しみにして頂きありがとうございます。 (9月4日 22時) (レス) id: 1e3db49e75 (このIDを非表示/違反報告)
リサ(プロフ) - 次の更新はいつですか? (9月4日 21時) (レス) @page47 id: a9b99ba3cf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トモ | 作成日時:2023年7月23日 22時