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ダクマside
「あのね…今…話しておこうと思うんだけど…」
ダクマ「話?」
「私とルギア達の出会いとか…何があったのか…」
ダクマ「話してくれるの?」
「うん…ゼクロムも聞いてくれる?」
ゼクロム「あぁ」
「ありがとう…実は…私は…」
「この世界の人間じゃなかったの」
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「…ご清聴ありがとうございました」
そう言うとAは笑い、軽く会釈した。
ダクマ「A…」
Aは異世界の人間だった。
驚きのあまり言葉が出なかった。
Aの話に対して相槌が打てなかった。
Aと伝説ポケモン達の出会い。
復讐に駆られた男との戦い。
短い期間でどれほど思い悩んだのだろう。
私が「試練!試練!」と言っている時にAは辛い思いをしていた。
私が自分の事だけを考えている時にAは誰かの為に行動していた。
そして覚悟を決めてこの世界の人間になる事で世界を救っていたのだ。
「私は大丈夫…自分の選択…後悔してないから…ね?」
ダクマ「A…」
「戻ってきてよかった…そう思える人達…ポケモン達が周りにいるから…」
詳しい話を聞かなくてもAの人柄から想像できた。
Aから離れたくない伝説ポケモン達の気持ちが。
ただ話を聞いたら彼らの気持ちが尚理解できた。
私もその中にいたら同じように思っただろう。
恐らく…いや…間違いなくAの側にいる事を選んだ。
ダクマ「Aと出会えたのは奇跡だ…」
「ふふっ…そうだね」
大切な家族との永遠の別れを受け入れ、この世界で生きる事を選んだA。
この出会いは奇跡か、偶然か、それとも必然か、どれが正解かはわからない。
ただこれだけは言える。
私はもうAと出会う前のダクマには戻れない、戻りたくない。
ダクマ「A…話してくれてありがとう」
「こちらこそ聞いてくれてありがとう。ゼクロムもありがとう」
ゼクロム「 ( お前の事が知れて…よかった ) 」
ダクマ「 ( 鳴かないで直接言えばいいのに… ) 」
ゼクロム「 ( 独り言だ…伝える必要はない ) 」
…照れ屋?
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トモ(プロフ) - ゆいさん» 私の作品を見て下さりありがとうございます!素敵だなんて嬉しいです!私もポケモン達の幸せを想像しながらこれからも更新頑張ります! (4時間前) (レス) id: 4d51051818 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 初めまして!いつも作品拝見させていただいてます。対人ではなくポケモンで伝説というのが素敵だと思います!私の青春でもあるポケモン達が幸せになることを祈って更新楽しみにしています!これからも応援しています! (5月14日 0時) (レス) id: d82411c87b (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 桜月深穹さん» お待たせしました!こちらこそありがとうございます! (4月21日 20時) (レス) id: 31daee4d89 (このIDを非表示/違反報告)
トモ(プロフ) - 豆さん» いつもありがとうございます! (4月21日 20時) (レス) id: 31daee4d89 (このIDを非表示/違反報告)
桜月深穹(プロフ) - 更新ありがとうございます! (4月18日 12時) (レス) @page18 id: 4eca133fc5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:トモ | 作成日時:2023年12月30日 0時